「日本人は60年かけてバイリンガル化」(過去の新聞記事から)

最終更新日時 : 2017年1月27日

バイリンガルってどんな人?!

このブログでは、海外に住んでいても子供に日本語を覚えて欲しい・・・ということで、海外でのバイリンガル育児について経験や調べたこと、事例集などを書いています。そして、バイリンガルとは「2つの言語をあつかえる人」という前提で話を進めています。ここで言う「言語」とは日本語と英語や韓国語などの外国語のことを言ってるのですが、実はもっと厳密にいうと日本語の中にも他の「言語」が存在するという考え方もあります。

 

今日は、この「日本語の中の言語」について、過去の新聞記事なども引用しながら書いてみます。これを読んだら「バイリンガル」に対する考え方がほんの少しだけ変わるかも・・・・?

 

バイリンガルとは・・・?

ここで、バイリンガルとはどのように定義されているかWikipediaから引用してみます。

 

二種類以上の言語(異なる種類の言語で同じ言語の方言は含まない場合が多い)能力を持っている人のことである。そのうち、二言語話者をバイリンガル(bilingual)(中略)と言う。

Wikipededia「多言語」より。

 

つまり、簡単に言うと「2つ以上の外国語の能力がある人をバイリンガルというが、方言は含まないことが多い。」ということです。

 

では、ここで、新聞記事の紹介です。

 

「日本人は60年かけてバイリンガル化」

これは、日本経済新聞の電子版に2015年5月30日付で載っていた記事です。では、まず記事の内容から見てみましょう。

 

60年間で日本人は「バイリンガル化」し、時と場合に応じて方言と共通語を使い分けるようになった――。国立国語研究所(東京都立川市)などは、山形県鶴岡市の住民を対象に20年に1度実施している「鶴岡調査」の4回目の結果から、こんな報告をまとめた。

調査は日本人の言葉の使い方の変化をみるのが目的。他の方言の影響が小さいとみられた鶴岡弁に注目し、1950年に約500人の鶴岡市民を対象に第1回調査を実施。第2回は71年、第3回は91年で、2011年の第4回では約800人が答えた。

ネコの絵を見せて「これは何ですか」と口頭で尋ねる質問。第1回では63%が共通語「ネコ」、37%が鶴岡弁「ネゴ」と答えたのに対し、第4回では共通語が97%。鶴岡弁は3%に激減した。

しかし、同じ絵を見せて「鶴岡弁らしく発音して」と、第4回で初めて聞いたところ、88%が鶴岡弁で発音でき、鶴岡弁を話す力は、多くの人に健在だと分かった。

また、第4回では、家族と話す時に半数以上が鶴岡弁を使い、共通語を使うのは10%未満だった一方、鶴岡への旅行者とは60%近くが共通語で話すと回答。第1回では、共通語で旅行者と話すのは40%に満たなかったことから、相手や場面に応じて、方言と共通語を使い分ける傾向が強まっているとした。

国立国語研究所の研究員時代から調査に携わってきた専修大講師の阿部貴人さんは「社会が成熟して、方言は誇らしく守るべきものという地位を獲得した」と指摘。その上で「各種メディアの発達などで共通語も話すようになり、相手や場面、状況に適したものを使えるようになった」と分析している。

社会の変化のスピードが速くなっているとして、次の第5回調査は、10年後の2021年ごろに実施したい考えだ。〔共同〕

日本経済新聞(電子版)2015年5月30日付 : http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG29H4H_Z20C15A5000000/ 

 

この記事によると、鶴岡弁を話す人は調査で「これはなんですか」と、ネコの絵を見せられたら「ネコ」と標準語で答えて「鶴岡弁で」と言われたら「ネゴ」と答えることができる・・・。また、鶴岡を訪れる観光客に対しても相手によって標準語と鶴岡弁を使い分けているというものです。

 

これは、最初に引用したWikipediaの定義には反しますが、方言をひとつの言語だと考える立場もあるため、そのように考えると立派なバイリンガルということになります。 さらに、以前このブログに書いた「バイリンガルの頭の中にはコレがある?!」のようなスイッチが鶴岡弁を話す人たちの頭の中にもあるのかもしれません。

 

このように方言もひとつの言語という立場から言えば、日本語の標準語と方言ができることですでにバイリンガルということになりますね。それプラス、英語などの他のの外国語ができるようになれば、トリリンガル・・・といったところでしょうか。

 

次の調査結果も楽しみ・・・

この記事によると、調査は20年に1度ですが「社会の変化のスピードが速くなっているとして次の第5回調査は、10年後の2021年頃」と締めくくっています。個人的には次の調査では他の方言についても同じような調査をして使い分けができるようになっているのか、その原因はなにか、使い分けをするようになった理由は「各種メディアの発達」以外にもあると思うので、それは何かなど、もう少しつっこんだ調査結果が知りたいなと思います。2021年に調査しても内容をまとめて公表するのはおそらく数年後・・・。それでも次の調査結果が楽しみです。

 

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