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子どもをバイリンガルにしたい!親は日本語教育を学ぶのがベスト?

 

こんにちは~! 現在韓国でバイリンガル子育て真っ最中のまめちゃん(@mame_chang)です。 海外に住んでいても子どもには「日本語」をきちんと覚えて欲しい・・・という思いで、このブログを書いていますが、

 

一体、何からどう手をつけたらいいかわからない...。

 

という声もたまに聞きます。また、

 

子どもに日本語を教えるんだから、日本語教育を勉強したらいいのかな?

 

という声を聞いたこともあります。

 

「日本語を教えるのだから日本語教育・・・」

 

確かに、道理にはかなっているように見える言葉ですが、実際にどうなのでしょうか。 今回は、「海外で子育てをしていて、子どもを日本語と現地語のバイリンガルにしたいなら親は日本語教育を学ぶべきか?!」という問いに答えたいと思います。





子どもをバイリンガルにしたい!親は日本語教育を学ぶのがベスト?

通信講座や通学の講座などで、「日本教師」という講座をみたことがあるでしょうか。 最近は、日本のこのような講座でも通信教育なら海外でも受講ができるという宣伝をたまに見かけます。たとえば、↓↓の画像のような広告です。

この「日本語教師」とは、一体どんな人たちに日本語を教える教師なのでしょうか。


それは・・・ 「外国人に外国語として日本語を教えるお仕事」です。

 

ここで言う「外国人」とは日本ではない国で外国語として日本語を勉強したり、または日本に来日して日本での生活やお仕事のために日本語を勉強する日本語が自分の言語ではない人たちのことを一般的には言います。

 

そして、年齢的には下は小学生あたりから上は定年退職した方々まで、年齢層がかなり幅広いです。しかし、共通しているのは両親または両親のうち一方が日本人ではないことや、例え両親のうち一方が日本人であっても家庭の方針で日本語を教えられなかった(または教えなかった)人たちです。

 

そのような人たちに「外国語として日本語を教える」には、どんなものが必要でしょうか。それは、ひらがなやカタカナに始まり、読むことや書くこと、聞くこと、話すこと、そして文法や語彙などもあります。

 

伝統的な日本語教育では、文法は順番に教えるべきであるとされていて、名詞を使った簡単な文から形容詞、そして動詞の順に教えていきます。そして、聞くことや話すことを練習しながら発音やイントネーションも直していきます。また、もし書くときや話す時に形容詞の間違いがあったとしたら・・・ 例えばこんな会話で訂正をします。

 

外国人:今日は、とても寒いと思います。

それを聞いた日本語教師は・・・

日本語教師:イ形容詞のうしろには、「だ」はつけないでください。「寒いと思います。」です。

 

ここで、日本語教師の勉強をしたことがない人は「えっ?! 何て?!」となるはずです。 「イ形容詞」なんて初耳ですよね。「イ形容詞」とは日本人が日本の小学校などで習う時は「形容詞」と呼ばれているもので、「たのしい」「うれしい」「熱い」など「い」で終わるため日本語教育の世界では「イ形容詞」と呼ばれています。

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これって海外で自分の子どもに日本語を教える時に役に立つの?!

それでは、そろそろ本題です。このような日本語教師の教え方は、海外で自分の子どもに日本語を覚えて欲しい!と思った時に、一体役に立つのでしょうか・・・?? 答えは、「はい」「いいえ」になります。

 

では、どんなことがどんな子どもに役に立つのか、「はい」と「いいえ」をひとつずつ見ていきます。

 

★.「はい」 

日本語教師の知識が役立つのは、例えば以下のような場合です。

 

子どもがある程度大きくなってから、親の母語である日本語を覚えたい!と思った時。

★子どもが日本語を間違えた時にその原因を探る時。

 

この場合は、子どもが何歳かにもよりますが小学生の高学年あたりになると、自分が自由に使える言語というのが日本語以外にすでに存在します。 その時期になってから親の母語である日本語を覚えようと思うと、どうしても発音や単語、文を作る時などにすでにできる言語の影響を受けて、それによる間違いが生じたりします。そのような時は、例えば「イ形容詞」という言葉を使って文法的に教えるかどうかはともかく、日本語教師の知識があればかみ砕いて子どもに説明できます。




★.「いいえ」 

では、次に日本語教師として知識や経験があっても役に立つとは言いにくい場合です。

 

★子どもがお腹にいる間や、生まれてすぐ子供に日本語で話かけることをスタートした場合。

 

子どもが赤ちゃんとしてお腹にいる間はもちろんですが、この世にうまれてきて数年しか経っていない乳幼児の間は「形容詞」や「動詞」なんて言葉はもちろん何語でも知りません。この場合は、ひたすら日本語を使って子どもに話しかければいいのです。

 

そして数年が経ち先ほどの外国人と日本語教師のやりとりの例のように

 

今日は、寒いと思う~!

 

と子どもが言ったとしても・・・

 

それ、変だよ~。寒いと思う、って言うんだよ。
まめちゃん

 

と言ったり小学生くらいになったら

 

暑いとか、寒いとか、○○いって終わる言葉には、だと思うって言うと変だから、~と思う、って言ってね。
まめちゃん

 

でいいのです。その時に「イ形容詞」という言葉を出すと子どもは逆に混乱してしまうと思います。




まとめ

今回は、海外で子育てをしながら子どもに「日本語」を教えるとしたら、親は日本語教育を学んだ方がいいのか?! という問いに、「はい」と「いいえ」で答え、その例を挙げました。 「はい」と「いいえ」があるとはいえ、日本語教師の知識を知識として持っておくのは全く問題ないと思います。

 

今回のポイントは、次のとおりです。

ポイント

・海外で子どもに日本語を教えるとしたら、日本語教師の知識はあった方がいい。

・持っている知識をどんな相手にどんな風に使うのかが大切。

 

今回の「いいえ」に出てきたやり方は「日本語教育」ではなく、どちらかというと「国語」に近いと思います。小学校ぐらいになって日本の通信教育の海外受講などで国語や算数を始めると、少しずつ形容詞や形容動詞、動詞などといった言葉がでてくるので、「イ形容詞は国語では形容詞のこと」とわかっていれば、子どもにわかる言葉にかみくだいて説明がしてあげられると思います。

 

「国語と日本語って違うの?!」という方は↓↓へ。

 

また、日本語が母語ではない外国人の学習者が日本語を勉強する場合、日本語を覚える順番は日本語を国語として覚える子どもと同じではありません。

 

外国人が日本語を覚えるのと日本人の子供が国語を覚える違いについては、↓↓へ。

 

そして、日本語教師になる方法は↓↓へ。

 

やはり、親も日々勉強・・・ですね。


  • この記事を書いた人

まめちゃん

韓国で2人の子供達をバイリンガルに育てています。大学院生の頃は第二言語習得を研究していました。日本語教師の経験が約20年。子供達のバイリンガル育児や国際結婚、バイリンガル育児について第二言語習得や日本語教師的な視点からブログを書いています。 時々韓国の義実家に関する泣き笑いネタもあります^^;

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