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生後6ヶ月頃のコトバ

子どもは「頭がやわらかい」「耳がいい」ってどういうこと?

 

こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルにしようと毎日奮闘中です。

 

子どもは語学の天才

 

という話を聞いたことがあるでしょうか。外国語を幼いうちに習い始めると、ネイティブになれるというのは、よく知られている話です。生まれてから1つの言語(日本語)だけで育った私からすると、本当にうらやましい話です。

 

大人になってしまうと、どうがんばっても赤ちゃんや子どもには戻れません。そして外国語として言語を学び始めると苦労する割にすぐ忘れるし社会人になると、なかなか勉強する時間も取れないという経験がある人もいるのではないでしょうか。

 

ところで、この「赤ちゃんや子どもは語学の天才」と言った時に、その理由として挙げられるのが「子どもはまだ頭がやわらかいから」や、「子どもは耳がいいから」などだと思います。しかし、「頭がやわらかい」や「耳がいい」というのは具体的にどういうことなのでしょうか。

 

今回は、「子ども」ではなく「赤ちゃん」に焦点をあてて「頭がやわらかい」や「耳がいい」はどういうことなのかについて、お話します。




子どもは「頭がやわらかい」「耳がいい」ってどういうこと?

ところで、赤ちゃんって一体何歳までなのでしょうか。これは即答できそうでできないことも多そうです。「乳児」「幼児」という言葉もあり、それに従って分けることもできますが、個人差もあるので今回の話はだいたい1人でヨチヨチ歩くことができるか。そして言語の話なので、言葉をどのくらい発することができるか、などを考えて満1歳前後あたりまでということにしたいと思います。

 

満1歳前後といっても、まだまだ大人のようにしゃべることはできません。それでは、ちまたで言われている「赤ちゃんは語学の天才」や「頭がやわらかい」というのは、何をもってそのように言うのでしょうか。

★.生まれる前の「胎児」の状態の時 

お母さんのお腹の中にいる時、妊娠6ヶ月ごろから赤ちゃんの耳は聞こえ始め、7ヶ月ごろには聴覚が完成するそうです。そして、お母さんの声や心臓の音、食事をする音などを聞いているそうです。このお腹の中で聞いた声や音は、生まれてきてからも覚えていて、それで泣いている赤ちゃんがママの声を聞いたりママに抱っこされると安心して泣き止むのだそうです。

 

★.生後6ヶ月ごろ 

ある研究によると、赤ちゃんは生後6ヶ月までは世界のどんな言語でも聞き分ける潜在的な力があるそうです。親の言語がなんであれ、どんな言語でも聞き分けられるのはすごいことですね。しかし、生後6ヶ月ごろの赤ちゃんは、もちろんまだしゃべることはできません。また、この頃は寝返りを打ったり、そろそろ離乳食準備を考えたりする時期です。親は、言語よりも赤ちゃんの身体的な発達に目がいくのが一般的ではないでしょうか。

 

しかし、生後6ヶ月を過ぎると母語以外の音を聞き分ける力が下がり始め、生後10ヶ月ごろには母語の音を聞き分けるために適した状態へと変化していくようです。満1歳前後で、子どもが「ママ」「パパ」と言葉を発し始めて私たちは喜んでいますが、実は赤ちゃんの頭の中はすでに母語に特化したものとなりつつあるというのです。

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    バイリンガル育児の始め方

「耳がいい」「頭がやわらかい」とは?

それでは、最初にお話しした「耳がいい」「頭がやわらかい」とは、どういうことなのでしょう。先ほどの研究の話を借りると、「耳がいい」や「頭がやわらかい」とはつまり「いろいろな言語を聞き分ける潜在能力」のことではないかと思います。

 

生後6ヶ月を過ぎると少しずつ下がり始めるとのことですが、一方で赤ちゃんではなく「子ども」になってからもネイティブのように言葉ができるようになる例もたくさんあります。生後6ヶ月を過ぎたら世界のどんな言語でも聞きわけらる力が下がり、母語に一番適した頭となりますが、「子ども」になってもネイティブになれる余地はまだ残されている、ということのようです。

 

ちなみに「母語」とは「母国語」とは違います(詳しくは↓↓参考記事へ)。

 

海外でのバイリンガル子育てと考えると・・・?

海外でバイリンガル子育てをしている(または、しようとしている)場合、親はどんなことができるのかを考えてみると、次のようになると思います。

 

  1. 赤ちゃんがお腹の中にいるころから赤ちゃんに話しかける。
  2. 生まれてきてからは、両親の言語が違う場合はそれぞれの言語で話しかける。
  3. 周りに両親の言語以外の言葉ができる人がいたら、その言語で話しかけてもらう。

 

海外で自分の子どもをバイリンガルに育てたいと思った場合、やはり2つの言語が同じようにできることを親は望むのではないでしょうか。そうすると、やはり1.や2.はやっておいた方がよさそうです。我が家では、1.は実践していましたが、2.は旦那(韓国人)には、韓国語ではなく日本語で話しかけてもらうようにしていました。それは、韓国在住のため家の外は韓国語の世界です。旦那が韓国語で話しかけなくてもシオモニ(義母)やシアボジ(義父)などの親戚を始め、保育園に入ったら自然と家の外は韓国語オンリーの世界になることが予測できていたからです。

 

何からはじめたらいいかわからない...。という方は↓↓参考記事へ。




まとめ

今回は、赤ちゃんに焦点を当てて「耳がいい」や「頭がやわらかい」とは具体的にどのようなことなのか、お話しました。生後6ヶ月というのが、変化のポイントのようです。

 

私が赤ちゃんの時、こんなこと私の母が知っていたら私は今ごろ○○語がペラペラだったかも?!

 

と思う人もいるかもしれません。私もそんな1人です。

 

それはさておき、海外在住でバイリンガル育児をしている場合、繰り返しになりますが親にできることは次の3つです。

 

ポイント

  1. 赤ちゃんがお腹の中にいるころから赤ちゃんに話しかける。
  2. 生まれてきてからは、両親の言語が違う場合はそれぞれの言語で話しかける。
  3. 周りに両親の言語以外の言葉ができる人がいたら、その言語で話しかけてもらう。

 

子どもが大きくなるにつれて言語以外にも大切なものもあるので、このようなことを頭にいれつつ他のことも並行して考えていけたらいいですね。

 




  • この記事を書いた人

まめちゃん

韓国で2人の子供達をバイリンガルに育てています。大学院生の頃は第二言語習得を研究していました。日本語教師の経験が約20年。子供達のバイリンガル育児や国際結婚、バイリンガル育児について第二言語習得や日本語教師的な視点からブログを書いています。 時々韓国の義実家に関する泣き笑いネタもあります^^;

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