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バイリンガル育児

親が与える経験に子どもがなんとなくついて来たらこうなるかも?!

 

こんにちは〜! 韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルに育てているまめちゃん(@mame_chang)です。「移住」や「海外移住」という言葉は最近聞く言葉で、その準備や方法、仕事、税金に年金など情報も増えているようです。「移民」というとみなさんは、どんなイメージを持っているでしょうか。日本という国が受け入れる移民の話を思い浮かべる人やずいぶん昔に日本から当時の先進国に移民に行った人たちのことを想像するかもしれません。

 

ところで韓国に住んでいると、「移民」という言葉をときどき聞きます。それは韓国人が他の国に移り住むことだったり、逆に韓国人と結婚して韓国に住むようになった人「結婚移民」のことを言ったりもします。

 

私は、それまで「移民」という言葉にはあまりピンとこなかったのですが、古くからの友人と話をしてみると現在私が実践中のバイリンガル子育てにも通じるものがあるように思いました。では、その友人と話したこととは・・・?





親が与える経験に子どもがなんとなくついて来たらこうなるかも?!

さて、先日は夏の一時帰国について私が日本で下の子にさせたいことと、子ども自身がしたいと思っていることについて書きました。子どものことをわかっているつもりでも、やはり100%わかっているというわけではなく、子ども本人に聞いてみないとわからないこともあるなぁと思います。

 

親は、子どもよりもずっと人生経験が長いので、「こんなことをしたら後でどうなる」というのがよくわかっていることも多いです。一番わかりやすいのが、「甘いものを食べてちゃんと歯磨きをしなかったら虫歯になる」ということではないでしょうか。

 

虫歯の話はさておき、親というものはいろいろなタイプがあって子どもにいろいろな経験をさせようと機会を与える親もいれば、子どもにお任せの自由奔放主義の親もいると思います。

 

実は先日、「経験は糧になるはバイリンガル児にも当てはまるの?!」や「子どもをバイリンガルに!親が与える選択肢はどこまで子どものためになる?」を書きましたが(詳しくは「合わせて読みたい・・・」からどうぞ〜)、その後ご両親の考えでアメリカに移民した友人と話す機会がありました。

 

今回は、先日のこの2つのお話にも関連して私が友人と話したこと、そしてそれについて私が思ったことについてお話ししたいと思います。

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親が与える経験について行った!その友人とは?!

もう長い付き合いになるこの友人は韓国人です。初めて出会ったのは私がアメリカに少しの間住んでいた時でした。生まれてから10歳ごろまで韓国にいて、その後ご両親の考えや親戚がアメリカにいるとのことで家族でアメリカに移民したそうです。

 

中学校、高校、大学とアメリカで通い、その後ご両親がやっぱり韓国に戻ると言い出して韓国に戻り私の友人も韓国に戻ってきました。結局約15年ほどアメリカに住んでたことになります。

 

アメリカの大学では、特に語学を専攻していたわけではないのですが韓国に戻ってきてからは特にやりたいことが見つからないといい、とりあえず働き始めた英語塾で英語の先生を長い間しています。

 

学生時代に英語をかじって、ちょっとアメリカにも住んでみた私からすると移民をして長い間アメリカに住めるというのはびっくりで当時はちょっぴりうらやましくも感じたものです。

 

しかし、友人本人の意見は違いました。



「私、なんでアメリカにいるの?」

私がうらやましく思ったのに反して、その友人はこんなことを言っていました。

 

両親が移民すると言ったから、なんとなくついて行ったんだよね。 でも、10歳で行ったから英語には韓国語なまりがとれないしやりたいこともイマイチ見つからず、なんで私はアメリカにいるんだろう?!って何回も思った。/st-kaiwa3]

 

日本や韓国に住んでると、英語ができることはある意味強みでもあるので、韓国の場合は同じようにアメリカに移民に行きたいと考える人とちらほら見かけます。

 

しかし、行った本人の考えが「なんで私アメリカにいるの?!」だと話は違ってくると思うのです。




同じ親のもとに生まれても・・・

この友人は、今でも数年に1度アメリカに行きます。そして数ヶ月間アメリカで過ごして韓国に戻ってきます。でもそれはアメリカが懐かしいとか、アメリカにいる友人に会いたいとかではなく、ただ単に取得した永住権を保持するための条件を満たすためのようです。

 

この様子を見ていると先日書いた、

 

「経験は糧になるはバイリンガル児にも当てはまるの?!」

「子どもをバイリンガルに!親が与える選択肢はどこまで子供のためになる?」

 

の2つが気になります。(比較するには今日の友人の年齢が高すぎますが・・・)この友人がアメリカに住んでいた15年間は韓国という社会を出てアメリカの学校に通うことで韓国以外の言語や文化背景を持つ人たちと一緒に学校に通ったりしてとてもいい経験だったと私は思うのですが、友人にとっては親についていった「なんとなく」の経験だったのかもしれません。

 

そう思うのは、ご両親がこの友人に与えた「アメリカに住んで学校に通う」という経験はアメリカで大学を卒業した時に「アメリカで働く」か、または韓国に完全帰国を決めたご両親と一緒に「完全帰国」するかという「選択肢」が示された時に迷わず「韓国に帰る」という選択肢を選んだことからなんとなく想像できました。

 

ちなみに、この友人にはお兄さんがいてお兄さんは今でもアメリカに住んでお仕事をしているそうです。こんな話を聞いていると、両親が与える経験や選択肢というのは同じ家に生まれた兄弟でも結果は違うんだなぁ、と思います。



バイリンガル育児という点から考えると?!

親は自分が経験してよかったことは子どもにも勧めますし、よくなかったことは勧めません。そして、親がやりたいと思っても実現できなかったことを子供の人生に投影することがあるようです。

 

今回の友人の場合、ご両親は友人にアメリカに残って欲しかったようですが結果的に一緒に韓国に戻ってきてしまいました。本人が乗り気ではなくなんとなく始めたものは、途中で「これだ!」や「おもしろい!」と感じなければ、なんなく始まってなんとなく終わるのかなぁ、と思いました。
そう考えると、子どもが興味があることから伸ばすのがベストだとは思いますが、親がよかれと思って与える経験も難しいものがあると思いました。

 

友人との話を通じて、日本への一時帰国、一時帰国中の習い事、体験入学、韓国にいる間の習い事などもう一度振り返って見ないととも思いました(もちろん、アメリカへの移民と日々の習い事を同じレベルで考えるのは無理がありますが。)




まとめ

今回は私の古い友人でアメリカにご両親と移民して15年ほどで韓国に完全帰国した友人との話や、先日書いた「経験」や「選択肢」について、親に引かれたレールをなんとなく歩むとこうなるのかもしれないなぁなど、思ったことを書いてみました。

 

反対に言うと子どもが関心を持って経験したことはきっと最大の糧となるのだと思います。頭ではわかっていても、いざ自分の子どものこととなると見えづらくなることもあるので、なかなか難しいですね。

 




    • この記事を書いた人

    まめちゃん

    韓国で2人の子供達をバイリンガルに育てています。大学院生の頃は第二言語習得を研究していました。日本語教師の経験が約20年。子供達のバイリンガル育児や国際結婚、バイリンガル育児について第二言語習得や日本語教師的な視点からブログを書いています。 時々韓国の義実家に関する泣き笑いネタもあります^^;

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