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どうなる? 子どもの日本語の間違いを放置すると...

 

こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。約10年前から韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルにしようと毎日奮闘しています。

 

言葉を言い間違えるということは、年齢や性別に関係なく誰でもすることがあります。言葉だけではなく、誰かの名前を言い間違えたり、電話をする時に電話番号を間違えて押してしまったりすることは、誰でも経験があるものだと思います。

 

この間違いには、言葉に関しては二種類あります。それは次のとおりです。

・たまたま言い間違えてしまったもの。

・間違えて覚えたなどで、本当に間違えているもの。

 

ただ、言い間違えてそれに本人も気づいたら言い直すことができて、コミュニケーションにも支障がでません。しかし、もし間違いを放置したままだとどうなるのでしょうか。

 

今回は子どもが使う言葉について、「間違いを放置したらどうなるか?」と言う点についてお話ししたいと思います。





どうなる? 子どもの日本語の間違いを放置すると...

日本で生まれ育つ子どもは、言葉を覚える過程で周りの言葉を聞いて覚えて自分でも使ってみて、もし間違えたら周りに指摘されながら覚えると思います。 ではここで具体的に例を挙げながらお話したいと思います。

 

★たまたま言い間違えた例

私自身も子どもころ、なんとなく使ってた言葉が間違えていて周りに指摘されたことがあります。私が子どもだったころ、家の近くにペットショップがありました。そこに猫や犬、熱帯魚などの他に鈴虫が売られていたのです。その鈴虫を見て、私は何を思ったのか大きな声でこう言いました。

 

まめちゃん
わ~、水虫がいる~!

お店の人が近くにいて、大笑いしながら言いました。

 

水虫鈴虫だよ、鈴虫。笑

 

私は自分の言い間違えに気づいてとても恥ずかしくなりました。私の間違いは場面的に明らかに間違いで、それは知ってるはずの言葉を言い間違えただけでした。

 

ちなみに、なぜ「水虫」かというと私が子どものころ父に少々水虫があって「水虫」と言う言葉を家の中でたびたび聞いていたからだと思います。これは今思い出しても顔から火がでそうなくらい恥ずかしいいい間違いだったと覚えています。

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    バイリンガル育児の始め方

★本当に意味がわかっていなくて間違えた例

これも私が子どもの時のことです。小学校5年生か6年生のころ、家の近くの学習塾に通っていました。そこでは国語や算数などを習っていましたが、通い始めた時にふと同じ塾に通う子に家はどこか聞かれました。そこで私はこう答えました。

 

まめちゃん
うち? ここから5分もっぱらかかんないよ。

 

それを横で聞いていた塾の先生に間違いを指摘され、「もっぱら」と言う言葉の意味と使い方を知りました。これら2つの例は私が小学生の時で、随分昔の話ですが今でもよく覚えいます。



間違いはどんな時に指摘される?

ところで私たちが日本人同士で誰かと話をする時、話を聞きながら間違いを指摘したり相手に質問したりするのはどんな時でしょうか。それは例えば次のような時だと思います。

 

  1. 明らかに間違いでそれが指摘できる相手である時。
  2. 主に相手が言いたいことがよくわからない時。

 

1.は、友達や比較的近い関係の人なら指摘しやすいと思います。しかし、相手が自分より社会的地位が高かったり人間関係に影響が出ることがあれば、間違いだとわかってもあえて指摘しないと思います。そして、後で同僚などと、

 

あれって、こういう意味だよね...?

 

と密かに確認して内容を汲み取ります。その方が社会的に安全だと判断するからだと思います。

 

そして、質問する時は、2.のように主に相手が言いたいことがわからない時で、これも大人になったら気軽に聞ける相手とそうでない相手がいます。



子どもの間違いを放置するとどうなる?

私の「水虫」と「もっぱら」の例でいくと、「水虫」はただの言い間違いで、次に鈴虫を見た時はちゃんと鈴虫と言える可能性がかなり高いです。しかし「もっぱら」は、本気で間違えていたので放置されると

 

まめちゃん
あ、この使い方で大丈夫なんだ......。

 

と心の中で思い、また同じような変な使い方をしていたと思います。私の場合、指摘されたのが通ってた塾の先生だったこともあり、素直に間違いが直せたような気もします。

 

間違いって誰でもするものですが、誰に指摘されたかによって反発したり素直に聞けたりします。思春期のころなら、親からの指摘はきっと、

 

フンッ!

 

となって、耳も貸したくなくなります。学校の先生からの指摘も同じ...という子どももいるかもしれません。でも、同じことを指摘されても、いつも自分に何かを教えてくれていたり、信頼できる人からの指摘だとなぜかスッと聞き入れることができる...。

 

人ってそんなものかもしれませんね。




海外でのバイリンガル子育てと考えると・・・?!

これを海外でもバイリンガル子育てと考えるとどうなるでしょうか。子どもは日本語を聞く機会が日本人にいる子どもに比べて少ない上、現地校に通っている場合は現地の言語の影響も受けます。

 

そうすると間違いを間違いのまま放置して大人になると、そのままとなり直りません。そして周りの人には、

 

外国で生まれ育ったから仕方ないね...。

 

と心の中で思われ、きっと少しずつ指摘してくれなくなります。学生時代ならともかく、社会人になったらなおさらだと思います。

 

こうなると、放置された間違いは間違いのままなのに本人は間違いだと気づかないまま大人になっていくのではないかと思います。

 

子どもが大人になった時の事まで考えると、やはり子どものうちに直せるところは直しておいた方がいいと思います。そして、それができるのは次のような人たちではないと思います。

 

  1. 日本語がネイティブの親。
  2. 日本人の集まりなどで日本語がネイティブの人。

 

もちろん、日本語がネイティブなら完璧というわけではなく、海外滞在が長くなるといくらネイティブでも日本語を忘れたり、現地の言葉を混ぜて使ったりすることもあるので、その辺も気をつけないといけないと思います。





まとめ

今回は、子どもは間違いながら言葉を覚えるものだとし、間違いは日本に住んでいたら周りの大人に直してもらいながら覚えていくと言う話、そして具体的に私が子どものころにどんな間違いをしたのかをお話しました。

 

海外で生まれ育つバイリンガル児の場合は、間違いをそのまま放置しておくと子どもはそれが間違いだとは気づかずそのまま覚えて使い続けるようになります。そして大人になってしまうと、少しずつ間違いを指摘してくれる人も子どもの時ほど多くはなくなります。

 

このような状態になる前に親ができることは、子どものうちに間違いを指摘して直すことや日本語がネイティブの人たちとの集まりに子どもと一緒に参加し少しでもたくさんのネイティブの日本語に触れる機会を作ることだと思います。

 

ポイントをまとめると次のとおりです。

ポイント

・間違いには2種類あり、たまたま言い間違えたものと本気で間違えているものがある。

・間違いは指摘しないと間違いのまま。

・子どものうちに間違いは訂正しておこう。

 

なお、海外滞在が長くなってくると日本語がネイティブでも、日本語がおかしくなることがあります。次の2つの記事も合わせてご覧ください。




  • この記事を書いた人

まめちゃん

韓国で2人の子供達をバイリンガルに育てています。大学院生の頃は第二言語習得を研究していました。日本語教師の経験が約20年。子供達のバイリンガル育児や国際結婚、バイリンガル育児について第二言語習得や日本語教師的な視点からブログを書いています。 時々韓国の義実家に関する泣き笑いネタもあります^^;

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