海外で住む子供が少しでも効率よく日本語を覚えるために日本人の親ができること。

「日本で生まれ育つ子供」と「海外で生まれ育って日本語を身につけようとする子供」

日本で生まれ育つとたいていの場合、日本語は自由に使えるようになります。しかし、日本で生まれ育つといっても保育園児ぐらいの年齢の時は、言葉を間違えたり文法的におかしな文を作ったりします。もちろん、「だって、それはまだ保育園児だし小さいから・・・」ということになりますが、幼稚園、小学校、中学校、高校と進んでいくうちに自然な日本語が話せるし、書けるようになっていきます。

 

では、自分の言語であっても小さい頃は間違えることもあるのに、だんだんと自然な日本語ができるようになっていくのは、なぜでしょうか。また、海外で住む子供や帰国子女が日本で生まれ育った子供と言葉の面でちょっと違うのはどうしてなのでしょうか。

 

今日は、日本で生まれ育つ子供の場合と海外で生まれ育って日本語を身につけようとする子供について、どのようにすれば少しでも効率的に日本語を覚えることができるかを少し考えてみたいと思います。

 

 

小さい子の日本語ってどんな日本語?!

「小さい子」というと少し曖昧なのでここでは保育園児としたいと思います。子供は満1歳を迎えるあたりから、「ママ」「パパ」などの単語を話し始め、それが「ママ、どこ?」のような2つの単語から成る文となり、そして3つの単語から成る文となり、そして文が文章となります。

 

また、子供は間違えながら覚えていくようで、うちの保育園児はある日の夕食の時、一生懸命こう言っていました。

 

「ママ、ぶどうちょうだい! ぶどう!」

 

しかし、その日の食卓にはぶどうはありませんでした。私も旦那も上の子も、「???」となりましたが、下の子が一生懸命指差すその先を見ると・・・

 

なぜか、そこには「豆腐」が!

 

つまり、どこでどう覚え間違えたのか、「豆腐」という食べ物を「ぶどう」という名前だと思って一生懸命うったえていたのです。結局、「あ、これ? ぶどうじゃなくて、”とうふ”だよ。」と、何度か教えたら間違えなくなりました。

 

また、ある日は遠足前に嬉しそうに、こう言っていました。

 

「明日ね、みんなで遠足にいくんだよ。おっきいなバスに乗るんだって。先生言ってた。」

 

「おっきいバス」

 

これは、「おっきいバス」の間違いですね^^;

 

このように、保育園に通うころの子供は単語を覚え間違えていたり文法的におかしなことを言ったりするもので、きっとこれは日本で生まれ育っていても海外で生まれ育っていて日本語を覚えようとする子供も似ているのではないかと思います。

 

 

日本で生まれ育つ子はどうやって正しい日本語を覚えるの?

日本で生まれ育つと「自然に」正しい日本語が覚えられますが、これはどうして「自然」なのでしょうか。日本で生まれ育った人は、どうして「おっきいなバス」とは絶対に言わないのでしょうか。

 

それには、2つの理由が考えられます。

 

  1. 日本にいると毎日日本語を見たり聞いたりするのでそこから自然にルールがわかるから。
  2. 小学校に入って国語の時間や塾の先生などに間違いを指摘されて覚えていくから。

 

日本に住んでいて周りはみんな日本人という環境だと、聞くのも話すのも読むのも書くのもみんな日本語です。毎日、大量の日本語を耳にすることで日本語のルールというものがわかってくるのだと思います。そしてそれが日本語のネイティブという人を作り上げ、ネイティブとなった人は「おっきいなバス」という言葉を聞いたら「おかしい!」と瞬時に判断できるのです。

 

また、日本の小学校にはいると日本語は「国語」として教えられ、読み書きも教えられます。国語の時間には作文などもあり、間違えたら先生に指摘されます。そのようにしてだんだんと覚えていくのではないかと思います。

 

 

 

海外で生まれ育って日本語を身につけたい子供はどうしたらいい?

日本で生まれ育つ子供が毎日の生活の中で大量の日本語を聞いて、そこから日本語のルールを自然と導き出せているのだとしたら、海外で育つ子供たちにも必要なのは大量に日本語を聞くことだと思います。しかし、海外にいたらそれが環境的にできる子とできない子がいると思います。

 

また、小学校には入ったけれど日本人学校ではなく現地の学校やインターナショナルスクールの場合は日本語ではない他の言語を使って読み書きなどの練習をします。

 

こうなると、海外で育つ子供には日本語を覚える機会が極端にないような気もしますが、そうではありません。日常的に子供に日本語に触れてもらうには、日本語がネイティブである親が意識して子供に日本語で話しかけたり日本語のDVDや歌を聞かせたり、日本人同士の集まりに子連れで参加したりもできます。

 

周りに日本人がいない場合でも、DVDや歌、インターネットを使ったりスカイプなどを使うと子供が日本語に触れる機会が増えると思います。

 

そして、日本の小学校の先生がやっている役割を親がするのは難しいかもしれませんが、少なくとも「おっきいなバス」のような間違いを「おっきいバス」と言えるようになるためには、日本語がネイティブである親の言葉の感覚が助けになります。もし、うちの子のような「おっきいなバス」という言い方を子供が言っているのを聞いたら、「おかしい・・!」と思うと同時に、「どうしておかしいのだろう?」と考えてみます。そして、同じような例を紙にざっとメモしてみるといいと思います。

 

Q:どんなバス?(その①)

小さいバス

赤いバス

きたないバス

 

 

そして

 

Q:どんなバス?(その②)

しずかなバス

きれいなバス

にぎやかなバス

 

そして

 

Q:どんなバス?(その③)

アメリカのバス

日本のバス

2mのバス

 

などなどです。こうやって書き出してみて、分類してみます。すると、少しずつルールが見えてくると思います。

 

Q:どんなバス?(その①)は、「~い + バス」なので、「形容詞+名詞」、Q:どんなバス?(その②)は「~な + バス」なので、「形容動詞+名詞」、Q:どんなバス?(その③)は、「~の+名詞」なので、「名詞+の+名詞」となります。

 

しかし、「形容詞」や「形容動詞」や「名詞」なんて言葉は、保育園児や幼稚園児には通じないので、やはり・・・

 

「おっきいなバス」はおかしいよ。「おっきいバス」だよ。

 

や、「おおきい、ちいさい、とか、~い で終わる言葉の後には ”な” はつけないでね。」

 

のような言い方になると思います。このように簡単にでもルールを教えることは、海外で生まれ育つ子供が日本語を覚えようとする時に、大量の日本語に触れなくても少し効率がよくなると思います。そして、その日本語のルールが頭に入っているのは他ならぬ日本語がネイティブである親だと思います。「海外にすんでるけど、子供に日本語を覚えてほしい!」と思ったら、まず親から言葉に関心を持ちたいですね。

 

合わせて読みたい・・・

国語と日本語って何がちがうの?

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