こんにちは〜。韓国で二児の母をしてるまめちゃん(@mame_chang)です。育児をする上で、頼りにするものって何でしょうか。きっとそれは育児本だったり先輩ママや先輩パパの言葉だったり、またはインターネットの検索結果だったりするのではないでしょうか。私は学生時代から語学が好きで、バイリンガル教育も多少かじったことがあったのですが、いざ自分の子どもを育てるとなると昔の本を引っ張り出してきたり新たに調べたりしたものです。
しかし、自分が今まで信じてきたことは必ずしも唯一の方法とは限らず、時には新しい考え方や方法を知り取り入れる必要もあると思います。
私は、モノリンガル(1つの言語)の親からモノリンガルの環境で育てられたため、はっきり覚えていませんが中学生か高校生ぐらいの時にバイリンガルの人が周りにいるのをみて、珍しくそしてうらやましく思ったものです。
そして自分が親となり、バイリンガル子育てをしている現在ですがこのブログを始めていろいろなテーマで書いてきました(韓国のあれこれについても少しあります)。
ふと、この前久しぶりに目にした言葉で「トランスランゲージング(translanguaging)」というのがありました。 今回は「トランスランゲージングについて」と、「うちの子に使うとしたらどんな方法で?」について思ったことにをお話ししたいと思います。
やってもいいの? 言語を混ぜて使う事。トランスランゲージングとは?
日常生活の中では、なかなか聞きなれない言葉ですが日本語では「言語交差」や「言語交差使用」などと言うそうです。
カタカナ見ても、英語のスペル見ても漢字をみてもイマイチわかりそうでわからない言葉ですね。ちなみにWikipediaには・・・
Translanguaging is the process whereby multilingual speakers utilize their languages as an integrated communication system.It is a dynamic process in which multilingual language users mediate complex social and cognitive activities through strategic employment of multiple semiotic resources to act, to know and to be.
Wikipedia「Translanguaing」より
英語がわかるか方は、Wikipediaにもっと詳しく載ってるので覗いてみてください。
↑これだけではちょっとわかりにくいので例を挙げると・・・
- 韓国語で読んだ新聞記事の内容をもとに日本語でレポートを書く。
- 中国語で説明を読んだ内容について、後日他の人に英語で説明する。
言語は、もちろんアジアの言語でなくても大丈夫です。
もうちょっと具体的に話すと、例えば英語、日本語、韓国語がわかる人が誰かと話す時に、この3つの言語を混ぜて使うということです。
<混ぜる例:Aさんが久しぶりに友達に電話した時に・・・>
Aさん:Hi! How are you!! ほんっと久しぶりだね~。 여보세요? Can you hear me?
こんな感じです。 例えばAさんが日本人の父と韓国人の母と一緒に英語圏に住んでいて3つの言語がわかる相手と電話で話すという場面で起こり得るでしょうか・・・。
それからYoutube を見たらいくつか例の動画がありました。
↓これは歌ですが、どんな言語なのかと字幕があるのでわかりやすいです↓↓。
以前、このブログでもご紹介したものの中に「コードスイッチ」というのがありましたが(詳しくは「合わせて読みたい・・・」からどうぞ~)、これは伝統的な考え方で、バイリンガルの頭の中には「日本語」「韓国語「英語」のように言語を担当する部分が別々に存在するという考えからきているようです。
一方で、全ての言語の根底は同じだという考えもあれば、行ったり来たりするものだと思う考え方もあるようで、今日ご紹介しているトランスランゲージングは、言語が行ったり来たりしているという考え方です。そして、これはどちらかというと否定的ではなく肯定的に考えられているようです。
言語を混ぜて使うってやってもいいことなの?
バイリンガル子育てをする上で、言語を混ぜるのはあまりよくないことだと私は考えていました。それはやはり今の環境で日常的に日本語を話す人が実質的に私1人なので、私が韓国語と日本語をいつも混ぜて使うと子どもたちはどっちがどっちの言語かわからなくなると思うからです。
うちの子どもたちの今の状態をみてみると・・・
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★.我が家の下の子の場合
確かにうちの子をみていると下の子(3歳児)は、まだ日本語も韓国語もちゃんとできない状態なので、2つの言語を単語単位で混ぜてしまうことがあります。例えば・・・
「ゴムで髪をくくる。」(注:私は関西人なので「しばる」はほとんど使いません。)
↓
「ゴムで髪をムクる。」
と言ったりします。ちなみに「しばる」は韓国語では「묶다(ムッタ)」というので、それが混じってます。
そのため、3歳児にトランスランゲージングの考え方は、もしかしたらまだ早いのではないかと思っています。
★.上の子の場合
しかし、上の子は小学校高学年なので今まで日本語と韓国語をきっちりと分けて教えてきたので、下の子がするような混ざり方はしません。また今思えば今までやってきていたのかな?と思うトランスランゲージングの考え方は、例えば次のようなことです。
「夜、家に帰ってきたらその日にあったこと(韓国語で経験したこと)をママに日本語で伝える。」
そして、小学校高学年になった今では今後に向けてこんなこともできるかも?と思いました。
- このまま韓国語が強いようなら読めばわかるようなことは韓国語で読んで知識は韓国語で蓄積していく。
- 蓄積した知識を使うときは、相手や場面に応じて日本語と韓国語を使い分ける。
- 何かいいたいときに一番ぴったりくる表現が日本語で、そうでなければ韓国語を使うということをしてみる??
このやり方が正しいのか、そしてどんな結果になるかは多分何ヶ月か様子を見ないとわからなないような気がします。
年齢の差はなんの差?!
トランスランゲージングの考え方を使うとして、上の子と下の子では明らかに効果が違うことが予測されます。これはもちろん年齢の差だと思いますが、その年齢の差はきっと子どもたちが今まで身につけてきた言語(単語や文法、言い回しなど)の差ではないかと思います。
下の子にはまだ使わない方がよさそうだなぁ、とは思うのですが家族として一緒に住んでいるので上の子と私が使っていたらきっと真似しそうな気がします。
ちょっと実験的にやってみて、機会を見てどうだったかなどブログで報告したいと思います!
まとめ
今回は、トランスランゲージングという言葉について、その「意味」と「うちの子に適用するとしたら?」についてお話しました。 肯定的に受け止められるならぜひ活用したいのですが、下の子はまだ早そうです。
バイリンガル子育ての方法で「いいな!」と思うものがあれば飛びつきたくなることもありますが、自分の子どもの今の状態を見て取り入れるかどうかを決めるのが一番いいと思います。
観察してオーダーメードの方法で・・・ ですね。