「母語」や「母国語」って何?!

最終更新日時 : 2018年10月20日

2018年10月20日更新

こんにちは。韓国で2人の子供たちを日韓バイリンガルにしようとしているまめちゃん(@mame_chang)です。日本にいる時は、それほど聞く機会も無かったのですが、海外に住み始めて現地の方々に日本語を教え始めたり自分の子供に日本語を教えたりしていると、時々耳にする言葉があります。

 

それが「母語」や「母国語」という言葉です。これらは一見似ていますが同じ意味の言葉ではありません。しかし、周りを見ていると「母語」と使うべきところに「母国語」という言葉を使っている場合が多いように思います。

 

では、この2つの言葉が同じ意味ではないとしたら、どのような違いがあるのでしょうか。



どんな時に聞く言葉?

以前外国語の勉強の話をしている時に、よく「母語」や「母国語」という  言葉が出てきまました。また、先ほどのように海外に出て現地の方々に日本語を教えたり子供に日本語を教えたりしていると、時々聞きます。

 

日本にいて海外で子供に日本語を教えるという経験はなくても、英語の勉強などをしていてもたまに出てくる言葉なので聞いたことがあるという人も多いかと思います。

 

「母語」と「母国語」は、「」という漢字が1つあるかないかの違いですが、意味はどうなのでしょうか。「国」という漢字が入るのと入らないのとで意味は変わるのでしょうか。

 

結論から言うと・・・ この2つは同じではありません

 

それでは、早速この「母語」と「母国語」の違いについてお話ししたいと思います。

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何が違うの?!

表面的に見ると、さきほどのように「国」という漢字が1つあるかないかの違いに見えます。

しかし意味は、違います。

 

まず、1つずつ見ていきましょう。

 

  • 母語・・・・基本的に母から習った言葉、一番自由に使える言葉。
  • 母国語・・・自分が所属している国(母国)の言葉。

 

簡単に説明するとこのようになります。日本や韓国に住んでいると、「母語=母国語」の人が大多数なので、実感がないしわかりにくいと思います。では、次の例はどうでしょうか。

 


★Aさんの場合

日本で生まれ育ち、結婚してアメリカに20年以上住んでいる。夫はアメリカ人で家庭では英語を話している。子供は、中学生で国籍は日本とアメリカの二重国籍。子供は日本語はできなくはないが英語の方がはるかに自由に使える。Aさんも英語はネイティブと間違われるぐらいのレベルだが、やっぱり本人は日本語が楽だという。

 

★Bさんの場合

ベトナム生まれのベトナム育ち。子供のころに事情により養子に出されてカナダで育つ。現在成人したBさんはベトナム語はほとんど忘れてしまって今では英語での生活には不自由はまったく感じていない。

 

★Cさんの場合

韓国生まれの韓国育ち。父は韓国人で母は日本人。家庭では日本語を話している。成人したのをきっかけに日本国籍を選んだが日本に住んだことはない。日本語もできるが、韓国で小学校から大学まで学校に通ったのでどちらかといえば韓国語の方が強い。

 


Aさんの場合は、日本生まれの日本育ちなので母国は日本だといえます。また家庭では英語を話していても、やはりミスをすることもあるそうです。日本語が一番使いこなせるというので母語は日本語となります。

 

一方で、その子供は国籍が2つで日本国籍を持っていても英語の方がはるかに自由に使えるということは、母語は英語、母国語は母国がアメリカと考えたら英語、日本と考えたら日本語となります。

 

Bさんは、もともと母語がベトナム語だったはずなのですが、カナダで養子として育てられた過程でベトナム語を忘れてしまっています。Bさんがまだベトナム国籍で自分の母国はベトナムだと考えるなら母国語はベトナム語で、母語はベトナム語だったのに今では忘れてしまったので英語となります。

 

Cさんの場合は結果として日本国籍を選んだので母国は日本と言えます。言語的には韓国語の方が強く自由に使えるので母語は韓国語といえます。

 

このように考えると、やはり日本で生まれ育った日本人は母語も母国語も日本語なのです。

 

さらに、母語は「第一言語」や「優勢言語」と呼ばれることもあります。



母語や母国語は1つではない?!

この話の流れと例でいくと、母語は1つだけという結論になりそうですが、いくつかの言語を話す環境で生まれ育った場合は、その成長過程で意識せずに2つも3つも言語を話すこともあり、

 

母語はかならずしも1人に1つとは限りません

 

また、母国語についてもスイスやベルギー、カナダなどのように公用語や国語が1つ以上ある場合は母国語は1つとは限りません

 

海外で子育てをしながら子供に日本語を教えていると、

 

自分の子供は日本語を母語レベルにしてあげられたらいいなぁ

 

と思ったりもします。

(ここで言う「日本語」とは「国語」のことです。詳しくは以前書いた「国語と日本語って何が違うの?」をご参照ください~。)

 

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