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バイリンガル育児

言葉遣いのマナーの教え方4ステップと海外でバイリンガル育児をしてる親にできる3つ

 

こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。 韓国で子どもたちを日韓バイリンガルに育て始めて、早くも約10年が過ぎました。

 

子どもたちとは日常的に日本語で会話をしています。そのため、親との会話、特に日常会話はあまり問題がありません。「あまり」と言うのは、日ごろ子どもたちは韓国の幼稚園や小学校に通っているので韓国語で生活し韓国語を使って勉強するので韓国語では言えるけど日本語では言えない言葉もあるからです。その度に日本語の言葉をひとつひとつ教えています。

 

しかし、家庭で日常的に使う言葉は言ってみれば「日常会話」で、その内容は見方を変えたら毎日のルーティンで同じ場面、同じ言葉の繰り返しになります。

 

そのため、日常会話は流暢になり発音やイントネーションも一見日本人と同じなのですが、日常会話とはかけ離れた話題や抽象的な話、勉強の話になると、韓国語ではわかるけど日本語では言えない言葉というのが増えてきます。また、子どもの頃から親や日本の親戚と日本語で話しているとタメ口中心となり、「です/ます」や敬語を使う機会があまりありません。

 

そのような子どもがそのまま大人になったらどうなるのでしょうか。発音やイントネーションが流暢なのはいいのですが、「言葉遣い」という面ではどうでしょうか。

 

今回は海外で育つバイリンガル児について「言葉遣い」ということに焦点を当ててお話をして、子どもが小さい頃から親にできることについて考えてみたいと思います。

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言葉遣いのマナーの教え方4ステップと海外でバイリンガル育児をしてる親にできる3つ

もうずっと昔のことですが、帰国子女の芸能人にスポットライトが当たった時代がありました。顔は日本人だし日本語も流暢なのですが、明らかに年上の出演者にタメ口で一同唖然... でも本人はなぜそんな顔をされるのかわからないという場面があったのを今でも覚えています。

 

そして

 

帰国子女だからねぇ......(汗)

 

みたいなオチになっていたと思います。当時はそれがある意味格好よく見えたりもしたようです。

 

しかし、もしそれが帰国子女を売りにしている芸能人ではなく、一般の人で話している相手がこちらのことを知らない人だったらどうでしょうか。

 

その辺を念頭におきつつ、海外で育つバイリンガル児に言葉遣いについてどう教えたらいいか、方法(4つのステップ)についてお話して親にできること3つについても考えてみたいと思います。

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    バイリンガル育児の始め方

教え方の4つのステップ

海外で育つバイリンガル児といっても、その年齢は赤ちゃんから中学生や高校生辺りまでさまざまです。

 

その中でも話し方やら言葉遣いについて親ではない周りの大人が気になってくるのが小学校が終わる頃や中学生辺りではないかと思います。中学生とは、まだあどけなさも残るものの少しずつ大人に近づいていく年齢ではないかと思います。

 

 

では中学生になった辺りの子どもにどんな風に教えたらいいのでしょうか。それは次の4つのステップではないかと思います。

 

ステップ1

大人には「です/ます」で話す事を伝える。

ステップ2

実際に使ってみさせる。

ステップ3

敬語は使えなくてもお店の人観察してみるように言う。

ステップ4

実際に使ってみさせる。

 

 

親と日ごろから日本語で話していたら、タメ口は難しくないと思います。その次は「です/ます」を使って話ができるか、です。

 

まず、子どもには

 

大人とか知らない人には「です/ます」を使ってしゃべらないとね。
まめちゃん

 

と伝えます。そして海外なら日本人の集まり、そして一時帰国の時などにまずはお店の人などに使ってみたらいいと思います。

 

その次は敬語ですが、敬語は子どもって意外と耳にしてると思います。それは子どもは「お店屋さんごっこ」なども「ごっこ遊び」が好きなのでお店の人の役をする時に、

 

「ご注文はお決まりでしょうか。」

「またお越しください〜。」

「100円お預かりします。」

 

などの敬語/謙譲語を、知らず知らずのうちに使っているからです。

 

とはいえ、中学生にまだ敬語はハードルが少々高いと思うので、とりあえずは「です/ます」が相手によって使いわけができるようになるのを目標としたらいいと思います。なので、とりあえずはステップ2までできたらいいのではないかと思います。



言葉遣いのマナーを教えないとどうなる?

それでは、言葉遣いのマナーを教えないとどうなるのでしょうか。言葉遣いのマナーを教えないまま子どもが大きくなってしまったら、例えば話をしている相手は次のように感じると思います。

 

「なんて失礼な人なんだ?!」

「どんな教育を受けてきたんだろう?」

「えっ?帰国子女?海外で育ったの?」

「あっ、なるほどね...(汗)」

 

 

という感じで

 

「日本語はおしゃべり程度なら話せるけど、ちゃんと話せない人。」

 

と思われてしまいそうです。また、さらに成長して就職となった場合、世界のどこで仕事をするかわかりませんが、日本企業や日本と取引のある企業の場合、やはり言葉遣いがきちんとしていないと会社側から見ても取引先側から見てもマズイのではないかと思います。

 

就職の話は、まだまだ遠い将来の話に聞こえる人もいるかもしれませんが、それでは海外育児をしている親に何かできることはないのでしょうか。次はその辺について考えてみます。



海外育児をしている親にできること

海外育児をしている親としては、やはり子どもに日本語や日本文化を身につけてほしいと思ってバイリンガル育児を始めた人が多いと思います。そして子どものころから一生懸命子供と日本語でコミュニケーションを取ったり、一時帰国の時には日本の学校に体験入学をさせたりします。

 

しかし、言葉遣いという面からみるとどうでしょうか。親にできることは、次のようなことではないかと思います。

 

・日本に一時帰国の際に子どもにお店の人や周りの大人と話させてみる(親が通訳したりしない)。

・海外にいる時も日本人の集まりなどに積極的に参加し、他の友達の親と話す時は「です/ます」で話をさせる。

・子どもがうまく「です/ます」で話せた時は、親が褒めたり周りにも褒めてもらう。

 

私の周りにはたくさんの日韓夫婦とその子どもたちがいます。そして、子どもと言っても年齢はさまざまで、下は赤ちゃんから上は成人済の人までいます。大人になった日韓夫婦の子どもをみていて共通するのは、

 

一時帰国の時などに、子どもが日本語でしゃべって通じない時は親が通訳をした。

 

というものです。コミュニケーションを円滑に進めるには日本語がネイティブである親が通訳してくれることは、子どもにとっても心強いことだと思います。しかし、子どもの日本語の練習や言葉遣いの練習という面で見ると、それは練習の機会を奪ってしまうこととなり、必ずしてもいい事とはいえないと思います。不完全でもいいので自分の言葉で言ってみる事や、うまく行った時の成功体験は必ず子どもの将来に繋がると思います。

 

次に地理的や経済的に頻繁に一時帰国できない事もあると思います。赤ちゃん~小学校の間は飛行機代も大人料金より安いですが、だいたい満12歳を超えると大人と同じ料金となります。(子どもが大きくなると子どももスーツケースを持って歩くこともできるので逆に移動が楽になることもありますが…。)

 

海外にいる時も日本人の集まりなどがあれば積極的に子連れで参加して、参加する前に子どもに

 

今日は大人に「です/ます」で話してみようか^^。
まめちゃん

 

と先に話しておいて、集まりの間は子どもの様子を見ておき、ちゃんと「です/ます」で話せていたら集まりが終わった後などに

 

ちゃんとできてたね!すごいよ!
まめちゃん

 

 

と褒めるのがいいと思います。もちろん、褒めた後にもし指摘した方がいいところ(間違いなど)があったら教えたほうがいいですね。

 

また、あまり親ばかりが褒めていると子どもは慣れてしまうこともあるようなので、もしできるようであれば集まりの前などに信頼できる親の友人などがいたら

 

うちの子が「です/ます」でちゃんと話せてたら、軽く褒めてあげてもらってもいい?
まめちゃん

 

とお願い(根回し?!)しておくのも手だと思います。



まとめ

今回は海外で育つ子供達の日本語の中でも「言葉遣い」という事に焦点をあてて、書いてみました。そして、親ができることは何かを考えてみました。

 

帰国子女だからねぇ...(汗)

 

とか

 

海外で生まれ育てるからねぇ…

 

 

と言われないために、親ができることは次のとおりです。

 

ポイント

★段階を踏んでできるようになる。ステップは4つあるが、中学生ぐらいなら、とりあえずステップ2まで。社会人になるまでステップ4に行けたらいい。

.

・ステップ1

大人には「です/ます」で話す事を伝える。

・ステップ2

実際に使ってみさせる。

・ステップ3

敬語は使えなくてもお店の人観察してみるように言う。

・ステップ4

実際に使ってみさせる。

.

★海外在住で日本語で子どもとコミュニケーションしている親ができる3つのこと。

・日本に一時帰国の際に子供にお店の人や周りの大人と話させてみる(親が通訳したりしない)。

・海外にいる時も日本人の集まりなどに積極的に参加し、他の友達の親と話す時は「です/ます」で話をさせる。

・子どもがうまく「です/ます」で話せた時は、親が褒めたり周りにも褒めてもらう。

 

一度に全部は無理なので、子どもの様子を観察しながら少しずつ進めていくのがいいと思います。日々努力…ですね。




    • この記事を書いた人

    まめちゃん

    韓国で2人の子供達をバイリンガルに育てています。大学院生の頃は第二言語習得を研究していました。日本語教師の経験が約20年。子供達のバイリンガル育児や国際結婚、バイリンガル育児について第二言語習得や日本語教師的な視点からブログを書いています。 時々韓国の義実家に関する泣き笑いネタもあります^^;

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