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子どもに韓国語を教えた時に私がぶつかった壁と解決法

 

こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。韓国で二人の子どもたちを日韓バイリンガルに育てています。

 

うちの下の子は、小学校に入ったけど新型コロナウイルスの影響で、学校に行けず韓国の教育テレビ(EBS)を視聴し、与えられたプリントをこなす毎日を過ごしていました。また、韓国は復習よりも予習を重視する人たちが多く、学校の先生たちも塾で習っていることを前提に授業を進めるという話をよくききます。

 

実際、いまでは中学生の上の子もそのように言っていました。家では国語(韓国語)はほとんど勉強できないし、教育テレビとプリントだけではどうにもならず、韓国語はネイティブではない私が、仕方なく韓国語を下の子(小学校1年生)に教えた方法をこのブログに書きました(詳しくは↓↓参考記事へ)。

 

・下の子に仕方なく韓国語を教えた話 ↓↓

 

その後、限界を感じて私が韓国語を子どもに教えることは止めたのですが、その時に具体的にどのような壁にぶつかったのかや、どう解決したかについて今回は書いてみたいと思います。





子どもに韓国語を教えた時に私がぶつかった壁と解決法

私は言語教育について言えば、英語を教えたこともあるし日本語教師の経験は結構長いです。そのため、語学を教えること自体は難しくありません。日本語は私にとっては自分の言語(母語)なので日本語で発音できない音はありません。英語は母語ではありませんが、昔勉強したし教えていたこともあるのでいいのですが、韓国語は自分の興味でなんとなく勉強を始めて韓国に住むことになり生活しながら覚えていったので基本的な文法が抜けていたりします。

 

でも状況的に、もうどうしようもなくて下の子がなんとか勉強についていけるようにと韓国語を教えましたが、やっぱり基礎をちゃんと固めてない状態の私が、韓国語のネイティブになろうとしている子どもに、韓国語を教えるのには限界がありました。では、どんな壁にぶつかったのか具体的に書いてみます。

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どんな壁にぶつかったか

小学校1年生の国語(韓国語)は文字の名前を知ることから始まり、その文字を使った言葉を少しずつ覚えていきます。この時期の子どもは、それまで耳で覚えた言葉がたくさんありますが、文字でどのように書くかははっきりわからない状態です。

 

そのため、耳で覚えた知っている言葉文字を一致させる時期だと思います。例えば、 「海(바다)」という言葉を耳で覚えて知っていても韓国語で「海(바다)」と書くというのは、いくら韓国語のネイティブだと言っても勉強しないとできないことです(日本で生まれ育つ子ども達もきっと同じですね…)。

 

そこで必要になるのは、「海(바다)」の「바」という言葉は、「ㅂ」と「아」がくっついた音で、それぞれの文字はこうやって発音して… ということを学ぶことです。そしてこの「海(바다)」というのは、簡単なスペルなのですがスペルが複雑になればなるほど、それがどんな文字で構成されていて、最終的にどんな音になるかを正確に知る必要があります。

 

私がぶつかった壁は、2つです。それは…

1.それぞれの文字の名前を正しく発音すること。

2.文字がどのような音を持っているか子どもに教えること。

 

でした。

 

たった2つ?

 

と思われるかもしれませんが、私にはどうしてもできない2つでした。例をあげて具体的に書くと、次のようなことです。

 

ママ~、「ㅂ」「ㅍ」って何が違うの?

 

まめちゃん
「ㅂ」は、「비읍」って名前で「b」の音かな。「ㅍ」は、え~っとなんだっけ??パパに聞いて~(汗)!

 

といった感じで自分の韓国語の基礎のあやふやさを改めて感じました。それに「b」の音といってもアルファベットがちゃんとわかっていない下の子には通じないし、

 

まめちゃん
“ぶっ”みたいな音かなぁ…。

 

と言ったりもしましたが自信のないものは、ちゃんと教えられません。また、単語について

 

これ、なんて読むの?

 

と子どもに聞かれた時、自分の日本語なまりの発音を聞かせて子どもがそれを覚えてしまうことに不安を感じました。

 

つまり、私がぶつかった壁は大人になってから韓国語を外国語として学習した私がきちんと習得できてない(そして今後も習得できないであろう)「」に関する部分だったのです。

 

今後の努力である程度は上手になれるかもしれません。でも韓国在住で周りは韓国人(韓国語のネイティブだらけ)なのに、ネイティブではない私ができない発音、間違っているかもしれないことを無理して教えるのはよくないと思いました。



ぶつかった壁は乗り越えられた?

その後、すぐに子どもに国語(韓国語)を韓国人に教えてもらうにはどうしたらいいかを考えました。家の中に韓国語のネイティブが2人(夫と上の子)もいるのに、2人とも自分のことで忙しく下の子の勉強を見ることができなかったからです(もちろん私もフルタイムで働いているので忙しいのは忙しいのですが...)。

 

考えたのは次のような方法でした。

1.家庭教師をつける。

2.学校の放課後授業に申込む。

3.国語(韓国語)の塾に通わせる。

 

1.は1対1なので安くはありません。また限られた地域でよい国語の先生を探すのは難しかったです。そして、2.は韓国の小学校によくある授業で、正規の授業の後に希望者だけ有料で希望する授業を受けるというものです。しかし子どもが通う小学校には国語はありませんでした。

 

そして、3.です。家の近くには学習塾がたくさんあるのですが、上の子は学習塾にはほとんど通ってなかったこともあり、どこにどんな塾があるか、なんとなくしかわかりませんでした。そこで、下の子を連れて数ヶ所行って話を聞いてみました。

 

その結果、ある塾は小学生対象でなかったり、ある塾は算数しかなかったりして、小学校1年生の子どもが通える国語の塾は最終的に3ヶ所しかありませんでした。そのうちの1つが子どもに合いそうだったので、そこに通わせることにしました。そこで初日に国語の授業が終わったあと、子どもの国語力について言われたのは、次のことでした(実際の会話は韓国語でした)。

 

お子さん、それぞの文字が持つ音が分かってないですね。この文字はこの音だという…、例えば「ㄷ」だったら「ドゥドゥ…」みたいな。

 

あ…。
まめちゃん

 

もう私は、先生が言ってることが痛いほどわかりました。私が

 

韓国語は、基本を適当にしかやらなかったからよくわからないなぁ。それに文字を見て音を正確に発音できない。
まめちゃん

 

と思ってたことを、そのまま言い当てられたような気がしたからです。国語の先生には私が韓国人ではないこと、小学校の授業はEBS視聴やその他の動画視聴、プリントなどで家では私がまともに指導ができないことなどを伝えました。

 

それを聞いて、塾の先生は

 

まだ1年生の1学期だから間に合いますよ!

 

と言ってくれて基礎の基礎から始めてくれました。それから数ヶ月経ったいまでは、韓国語の絵本が少しずつ読めるようになっています。つまり、国語の塾に通わせることによって解決、壁は乗り越えられたと思います。




私自身への解決法

次に私自身が限界を感じた部分ですが、これが解決できたかどうかは微妙です......。なぜなら、私はもう大人なので頭ではわかったとしても、耳と脳がついてこないのです。それでも日常生活で困らないのは、日常生活では韓国語の文字の1つ1つを丁寧に発音していくということはせず、単語や文で会話をするので全体的な意味がわかれば、コミュニケーションができるからです。

 

また、子どもの学校の先生や他の習い事、そして私の職場の人たちは私が韓国人ではないことは知っています。そのため、私が韓国語をしゃべって多少間違えたとしても外国人の韓国語として理解し私が言いたいことを汲み取ってくれます。

 

韓国に住んでいるけど目的は韓国語の学習ではない私。韓国語の勉強よりも自分の仕事や家事・育児もあるので韓国語だけに時間は割けません。そのような優先順位を考えると、私自身の解決法は先送り…というのが正直なところです。時間があったら、60分500円から通える韓国語スクール K Village Tokyoあたりに通って韓国語の基礎を学びたいものです。



まとめ

今回は、小学校1年生の下の子が国語(韓国語)を学ばないといけないという必要に迫られて、仕方なく私が教えた以前の話に関連して、私がどんな壁にぶつかったのかを書きました。小学校1年生の1学期という比較的はやい時期に、下の子に合った国語の塾を見つけることができて本当によかったです。あのまま放置していたら、国語力が育たなくなり考える力にも影響を与え、バイリンガル育児どころではなかったと思います。

 

さて、今回のポイントは、次のようになります。

 

ポイント

・文字を習い始める小1は耳で覚えた言葉と文字を一致させる時期。

・その時期に文字の名前や文字が持つ音をきちんと覚えないと国語力に影響する。

・国語力に影響があると思考力にも影響を及ぼす。

・国語がきちんと確立しないと学校の勉強がわからなくなってしまう。

 

なお、私は日本語が母語なので持っている「音」は日本語にある「音」のみです。日本語がもっと「音」がたくさんある言語だったら違ったかもしれませんね...。ちなみに、世界の言語すべての音がカバーできる言語は、いまのところ存在しないようです。

 

そして私はもう大人なので、いまから「音」を身につけるのは相当大変です。やっぱり子どものころから複数の言語がわかると持っている音の種類が増えていいですね…。

 

 




  • この記事を書いた人

まめちゃん

韓国で2人の子供達をバイリンガルに育てています。大学院生の頃は第二言語習得を研究していました。日本語教師の経験が約20年。子供達のバイリンガル育児や国際結婚、バイリンガル育児について第二言語習得や日本語教師的な視点からブログを書いています。 時々韓国の義実家に関する泣き笑いネタもあります^^;

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