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バイリンガル育児

親子でもパーソナルスペースが違う!私の距離感と子供の距離感。

 

こんにちは。韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルにしようとしているまめちゃん(@mame_chang)です。人って生まれた国の言葉や文化を身につけるものですが、それに気づくのは異なる文化で育った人と接した時ではないかと思います。

 

私は日本で生まれ育ったので、日本語や日本文化が体に染み付いていると思います。そして、それに気づいたのは私が初めて海外で生活を始めた時でした。異文化で育った人たちと接していると言葉だけでなく文化や考え方など、自分とは違うことに刺激されたり考えさせられたりしたものです。

 

そのうち、結婚して母親となり韓国で子育てをしているうちに、日本で生まれ育った自分と韓国で生まれ育った子どもの「距離感」について私とは違うものを感じるようになりました。

 

このブログのメインテーマは、バイリンガル育児ですが、言語のほかにも文化的なことにも時々焦点をあてています。今日は、言語ではなく文化の方に関連する「距離感」についてのお話です。





親子でもパーソナルスペースが違う!私の距離感と子供の距離感。

韓国に住んでいる日本人同士で話をするといろいろなことが話題にのぼりますが、韓国語と日本語の言葉の違いだけでなく韓国人と日本人の行動の違いについての話が出ることもあります。

 

韓国に住み始めてそれほど年数が経ってない人ほど、新鮮でいろいろなことに気がついて話題に出したくなるものもあるように思います。

 

そんな話の中でときどき話にでるのは、

 

韓国人って近づいてくるよね~。

 

という話です。どういう意味かというと韓国人と一緒に並んで歩いていたら、だんだん、2人の間が狭くなってきてこっちに寄ってくる感じがするというのです。

 

では、この「近づいて来る」って一体どういう意味なのでしょうか。また、バイリンガル育児(文化)とどんな関係があるのでしょうか。

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なんで韓国人は「近づいて来る」の?!

実をいうとこれは私自身も韓国に住み始めた時にかなり感じたのですが、「近づいて来る」というよりも「人と人の距離が近い」のです。「距離が近い」とは、心理的な距離ではなく誰かと話す時に立つ位置や一緒に歩く時の2人(または2人以上)の距離です。

 

例えば、恋人と一緒に横に並んで歩いてるとして、恋愛中なら横にぴったりとくっついて歩いても特に本人たちには違和感はないと思います。

 

しかし、お店で店員さんに売り場を聞く時や近所の人と立ち話をする時、学校の先生と向かい合って話す時など、一定の距離を置いて話をするのではないでしょうか。

 

これの距離とは「パーソナルスペース」と呼ばれていてるものです。「パーソナルスペース」とは、、

 

他人に近付かれると不快に感じる空間のことで、パーソナルエリアとも呼ばれる。一般に女性よりも男性の方がこの空間は広いとされているが、社会文化や民族、個人の性格やその相手によっても差がある。

Wikipedia「パーソナルスペース」より

 

つまり韓国人は日本人よりも、比較的にこのパーソナルスペースが狭いので日本人は「近づいて来る」と感じてしまうのです。



韓国生まれ韓国育ちのうちの子どもたち

母親が日本人だと言っても、韓国生まれ韓国育ちのうちの子たち。私は上の子(小学校高学年)については、幼稚園児ぐらいの時からパーソナルスペースが狭いことが気になっていました。上の子と私の距離感は明らかに違っていて「近い」のです。

 

我が子なので、それを不快に感じるわけではないのですが夏の炎天下の中、上の子と横に並んで道を歩いていです、肩と肩などが頻繁にぶつかると思わず、

 

まめちゃん
もうちょっと離れて歩こうよ~^^;

 

とか

 

まめちゃん
近い近い~。もうちょっと離れて歩こう~。

 

と言ってしまいます^^;。



子どもたちにはどう教えたらいいのかな?!

距離感が違い、日本人の私よりもパーソナルスペースが狭いのは生まれ育ったのが韓国だからだと考えると、きっとそれは韓国文化の中で育つうちに無意識のうちに身についたものだと思うので、パーソナルスペースの違いについて子ども自身が知っておいた方がいいと思いました。

 

そのため、まずは「パーソナルスペールとは何か」や、日本人と韓国人はパーソナルスペースが違うことと「近い」ことを意識してもらおうと、子どもには気がついたときに少しずつ話を始めました。

 

まずは、先ほどのように「近い!」と思ったら「離れて歩こう」と「言葉で示す」ことです。最初、子どもはよくわかってなかったみたいですが、何度かいううちに少し自覚ができてきたみたいです。

 

そして、次に「態度で示す」ことです。韓国に住み始めた人は韓国人とのパーソナルスペース違いを感じて「近い」と思ったら、ストレートに口にせず、自分が心地よいと思う距離まで静かに後ずさりをしたりして距離を調節します。

 

何も言わないのは韓国に来たばかりの人の場合、それが文化的な理由からなのか、その人の個人的なことなのかがわからないからだと思います。そのためストレートに口さず、さりげなく距離をあけるという態度になると思います。そしてパーソナルスペースが近い韓国人にまた近づかれて、また後ずさり・・・となってしまうこともあります。

 

私と上の子の場合、親子ということもあり子供は全く気がつきませんでした。親子の場合は、後ずさりをしたところで、また「ママ~」とかいいながら寄ってくるのでちゃんと違いを「言葉で示す」のがいいみたいです。

 

また日本人と韓国人に限らずパーソナルスペースとは国や文化によっても違うことや男女差や個人差があること、そして近すぎる場合は相手がどのように感じるかなども子どもに教えておくと、将来子どもが日本人や韓国人以外の人たちとコミュニケーションをとる時に役に立つのではないかと思います。

 

一度身についたパーソナルスペースってきっと意識しないと変えられそうにないと思います。パーソナルスペースが広いのはたいしたことないのですが、近いのや近すぎると相手が困ってしまったり誤解されたりするので、相手が心地よいと思える(つまり不快に思われない)距離が保てたら一番いいのではないかと思います。

 

そのためには、やはり子ども自身の自覚と意識することが必要かなと思います。




まとめ

今回の話はパーソナルスペースのでしたが、文化的な違いを知らないと相手に誤解されることもあり得ます。海外に住むバイリンガル児の場合は、日本語ができても知らず知らずのうちに生まれ育った現地の文化や習慣、考え方を身につけるものだと思います。そして、子どもが日本人を親に持つのであれば、その違いを一番に指摘して違いを説明してあげられるのは親ではないかと思います。

 

なぜなら、日本で生まれ育った親が海外で子育てをしていれば、それが文化の差なのかまたは個人的なことなのかすぐにわかると思うからです。。

 

バイリンガル児には国や文化によってパーソナルスペースがどう違うかを教えるとともに、相手によって日本語、韓国語と言語を使い分けるように、文化的な差も使い分けられる人になってほしいなと思います。





    • この記事を書いた人

    まめちゃん

    韓国で2人の子供達をバイリンガルに育てています。大学院生の頃は第二言語習得を研究していました。日本語教師の経験が約20年。子供達のバイリンガル育児や国際結婚、バイリンガル育児について第二言語習得や日本語教師的な視点からブログを書いています。 時々韓国の義実家に関する泣き笑いネタもあります^^;

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