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バイリンガル育児

「子どもを叱る言葉」は受け継がれる?!

 

こんにちは!韓国で子どもたちを日韓バイリンガルに育てているまめちゃん(@mame_chang)です。私は、自分の子どもたちをバイリンガルにしようとして上の子がお腹の中に入る頃から子供に日本語で話しかけるということを始めて約10年。だいたいの場合、いつでもどこでも子どもとは日本語で会話をしています。下の子が生まれてからも、もちろん日本語で子どもたちに接しています。

 

バイリンガル子育てを最初に始めたころは、なぜか子どもには方言ではなく標準語で話しかけた方がいいのかと思っていました。私は関西出身ですが、首都圏にも住んだ経験があるため、完璧ではないにしてもある程度標準語は話せると思っていました。子どもに対しては、嬉しい時も楽しい時も悲しい時も怒った時も、喜怒哀楽に関係なく日本語を使っています。上の子が小学生になったころから考え方が変わり、

 

まめちゃん
別に無理して標準語で話しかけなくてもいいか~。

 

と思うようになり方言も使うようになりました。

 

・子どもに話しかける言葉は標準語であるべきか? ↓↓

 

今回は、偶然見かけた方が子供を叱っている言葉を聞いて、自分の言葉とも照らし合わせて思ったことを書いてみようと思います。





子どもを叱る言葉

今回の一時帰国では、用事があったので約4週間のうち、数日間は東京に滞在しました。子どもたちも一緒だったので、用事を済ませて合間の時間を使って子どもたちが楽しめそうな場所(遊園地)に行きました。そこで、たまたま知らない方が子どもを叱っているのが聞こえました。

 

話の内容からすると、子ども2人(姉妹)を連れて遊びに来たのに、子ども同士がケンカを始めてしまってその保護者の方が子どもたちを叱っている、という図でした。見たところ、保護者の方は親ともおばあちゃんとも取れる年齢で子どもたちは2人とも小学生といった感じでした。

 

その時、聞こえた言葉とは、、、

 

せっかく遊びに来たのにケンカするんじゃないよ! ケンカばっかりするなら家にいろ!

 

この言葉に私は思わず反応して、聞き耳を立ててしまいました。

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    バイリンガル育児の始め方

「叱る言葉」のどこに反応した?!

全く知らない人が偶然子どもたちを叱ってるのを耳にして私が反応したのは、ただの野次馬ではなく保護者の方が使う「言葉」に「おっ?!」と思ったからです。 私が「おっ?!」と思った部分は、、、

 

「〜するんじゃないよ!」

 

そして

 

「(家に)いろ!」

 

です。それは、私が自分の子どもたちを叱る場合には使わない言い方なので、

 

まめちゃん
あっ、標準語が母語の人はこんな風に子どもを叱るんだ......。

 

と思ったのです。



私はいつもどんな風に叱ってる?

首都圏にも数年住んだことがあるので、きっと過去に聞いたことがあるはずなのに当時は子どもがいなかったせいか全く気がつかなかった、または気にしたこともなかった標準語で子どもを叱る言葉。では、同じような状況になったら私は何と言うだろう、と考えると次のようになります。

 

まめちゃん
せっかく遊びに来たのにケンカしないでよ! ケンカばっかりするなら家にいなさい!

 

または、私の母語の関西弁なら、

 

まめちゃん
せっかく遊びに来たのにケンカせんといて! ケンカばっかりするんやったら家におんなさい!

 

となります。特に文の最後がちょっとずつ違いますね。



「叱ってる」言葉の違いから思うこと

首都圏には数年間住んでたので、標準語はある程度知っているつもりでしたが、今回のことで思ったことがいくつかあります。

 

  1. 同じ日本語と言ってもあまり出会わない場面の言葉は口から出でこない。
  2. 私が子どもを叱る時の言葉は私が子どもの時に親から叱られた時に使われていたもの。

 

首都圏に数年間住んだことがあっても、子どももいなかったし自分でも特に注意をしていなかったので子どもを叱る時の言葉は身につかなかったようです。

 

また、

 

まめちゃん
じゃ、どうして私はこういう言い方をするんだろう?

 

と考えてみると、私が使ってる言葉は私が子どもだった時に親から叱られた時に親が使ってた言葉なのです(もちろん関西弁)。

 

今は私はもう子どもではありませんが、自分が子どもを育てる立場になった時に自然と口からでる言葉は、きっと遠い昔に私が子どもだったころに親から言われていた言葉が頭の片隅に残っていたものなのだと思います。自分が子育てをするまでは使ったことがなかった子育ての日本語は、自分が子どもの時に親が私に使ってたものを記憶の隅からたぐりよせて使っているのだとしたら、これはとても興味深いことだと思います。



バイリンガル子育ての視点から考えると・・・?

今回の話をバイリンガル子育てという点から考えると、きっと次のようなことが言えると思います。

 

  1. 私が子どもを育てながら使っている「言葉」は、私の子どもたちの頭の片隅にきっと残っていく。
  2. 私の子どもたちがいつか子育てをする時期が来たら、きっと私が使ってた言葉を使って子育てをするだろう。

 

私の子どもたちが親になるのは上の子でも早くて約10年後ぐらいからだと思います。私はそれまで、こんなブログを書いたことを忘れないで子どもたちの育児を観察できたらと思います。



まとめ

今回は用事で東京に滞在した時に、偶然耳にした標準語で子どもたちを叱る言葉に私が反応し、自分を振り返りつつ子どもたちの将来も予測したような内容となりました。いくら数年間首都圏に住んだことがあるといっても、いくら日本語がネイティブであるといっても、その時の立場や関心によっては身につける事ができない言葉や表現もあります。 

 

また、「母語」とは、「母の言語」と書きますが、私が幼い頃自分の両親から言われていた言葉や表現が記憶の奥底に眠っていて、いざ自分が子育てをするとなった時には驚くほど場面に合った言葉が自然に出てくるもののようです。

 

私が自分の母の言語を受け継いでいるように私の子どもたちも私の言語を受け継いでいくんだろうなぁ、としみじみと思いました。......とすると、海外育児という日本語のインプットが限られた環境では、なおさら言葉の使い方に気をつかわないといけないとも思います。

 

・母語や母国語って何? ↓↓




    • この記事を書いた人

    まめちゃん

    韓国で2人の子供達をバイリンガルに育てています。大学院生の頃は第二言語習得を研究していました。日本語教師の経験が約20年。子供達のバイリンガル育児や国際結婚、バイリンガル育児について第二言語習得や日本語教師的な視点からブログを書いています。 時々韓国の義実家に関する泣き笑いネタもあります^^;

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