こんにちは。韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルにしようとしているまめちゃん(@mame_chang)です。
普段、韓国に住んでいて日本に一時帰国をするといつも「〇〇が上手になったなぁ」や、「ここを補強しないといけないなぁ」などと、日本語について感じることがあります。それは、たいてい子どもが発する言葉を聞いている時だったり、子どもに質問された時だったりします。
韓国にいる時も日常的に日本語で会話はしているのですが、一時帰国をするとそれだけでは足りないなぁ、と思うことが多々あります。文法、語彙、発音、イントネーション、読み書きに漢字...... やることがいっぱいです。
子どもには日本語を覚えて欲しいと思うことや、私自身も言語には興味があるので子供と話している時に「あっ!」と思う瞬間があれば、できるだけすぐメモするようにしています。そうしないと、なんだかすぐに忘れてしまいそうだからです。
一時帰国中に子どもの発言や質問についてメモができたものはいくつかあるのですが、それは「文化的なこと」と「言語的な事」に分けられます。今回は、その中から「言語」に関することについて、上の子は「どんな言葉が気になったのか」や「どうしてその言葉がわからなかったのか。」という点について書いてみたいと思います。(文化的なことは「合わせて読みたい・・・」からご覧ください。)
一時帰国で実感!子どもが知らない言葉にはどんな特徴がある?!
では、早速上の子がどんな言葉について質問してきたか、とりあえず箇条書きにしてみます。
- 入道雲って何?! おもしろい名前!
- 사촌(サチョン)て日本語で何?
- おつまみって何?
- パンの耳?
では、どんな状況の時に子どもが聞いてきたのか具体的にみていきましょう。
子どもからの4つの質問はコレ!
★1入道雲って何?! おもしろい名前!
これは、子どもたちを連れて山登りをした時の質問とコメントです。今年の夏もうだるような暑さで大変でしたが、その日は曇り空でそれほど日差しも強くなかったので、山登りに行こう!ということになりました。
帽子に日焼け止めに水、食べ物、虫よけやかゆみ止めなどを準備して、いざ出発。地元の山でそれほど高くもない山なので登り始めてから1時間半ぐらいで頂上につきました。
頂上では、持ってきたおにぎりを食べたり頂上からの風景を楽しんだり写真を撮ったりしました。そこで、空を見上げて子どもが言った言葉が・・・
それは夏の空によくみられる入道雲でした。私が、
と言うと、
というのです。私は入道雲の説明や雲にはその形によって名前がいくつかあるという話などなどを山の頂上でしました。
ところで、日本で生まれ育った私には「入道雲」は、ただ単に雲の名前として特に珍しくも面白くもないのですが、そういえば以前アメリカからの帰国子女(当時大学生)と話していた時も、同じく入道雲という言葉を初めて聞いた時はおもしろいと思ったと言ってました。言葉の響きがおもしろいのかもしれません........。
★2 사촌(サチョン)て日本語で何?
これは、日本で私の友達とお互い子連れで遊びに行った時に、子どもが相手の子供に言いたいことがあったのですが、日本語の単語がでてこなくて私に韓国語で聞いていた時の話です。
사촌(サチョン)とは、日本語では「いとこ」ですが、上の子は韓国には歳の近いいとこがいるよ、と言いたかったようです。「いとこ」という言葉は決して知らない言葉ではないのですが、すぐにでは出てこなかったみたいです。
★3おつまみって何?
「おつまみ」とは、お酒を飲むときのおつまみのことですが、外食をした時にたまたまお店の壁に貼ってあったポスターに「ビールのおつまみに!」と書いてありました。「ビール」という言葉は知っているのですが、「おつまみ」は知らなかったようで、それで質問してきました。
私は「おつまみ」という言葉は、上の子は知っていると思っていたのでちょっと意外でした。
★4パンの耳?
日本で生まれ育っていたら、「パンの耳」、体育で使う「マットの耳」、そして借りたお金を「耳をそろえて返す」という言葉を聞いたことがあると思います。これは実家で食パンを食べていた時に、なにかの文脈で「パンの耳」という言葉が出てきて、それを聞いて子どもが、
のように聞いてきました。サンドイッチなどを作る時に切ったり、パン屋さんでパンの耳だけ売ってたりするので、日本では普通に聞く言葉ですよね。
子どもが知らない言葉にはどんな理由がある?
では、これら3つの言葉はどうして上の子はわからなかったのでしょうか。少し考えてみると、次の3つのような理由だと思います。
- 日ごろ使わない言葉だから。
- 季節ものの言葉だから。
- 覚えてもたいして使わない言葉なのですぐに忘れるから。
3つも挙げましたが、1.のようにひと言でも「わからなかった理由」として言えそうです。
一番の理由は韓国で私と毎日日本語で会話をしていても使わない言葉だから、というのがやはり大きいと思います。「入道雲」は1年中空にあるわけではないですし夏だからと言って毎日雲ばかりを眺めているわけでもありません。
このような「季節もの」の言葉は覚えるのに時間がかかるし覚えても使わなかったらすぐに忘れてしまいます。
そして「いとこ」については、韓国側のいとこが何人かいるのですが、地理的に遠いことやお互いそれぞれの生活があるので、頻繁に会えないことなどの理由により韓国語の単語は知っていても日本語の単語は知らないか、すぐに口から出てくる状態ではなかったようです。また、家でいとこについて話す時は、「いとこ」という言葉を使うよりは名前で「〇〇ちゃん/君は.......」と言うので話題には出ても「いとこ」という言葉は家庭内では意外と使わないものかもしれません。
また、私はお酒はほとんど飲まないので、考えてみれば「おつまみ」という言葉も家では使うことがありません。やはり私が家で使わない言葉は、子どもたちの耳にも入らないので知らない言葉となるんだな、と感じました。自分が家で子どもたちに使う言葉はできるだけバラエティを持たせるようにはしているのですが、なかなか大変です。
最後に「パンの耳」ですが、韓国にももちろん食パンはあります。しかし日本のとはサイズも違い「5枚切り」「6枚切り」のような切り方もありません。 うちはどちらかというと菓子パンが好きかもしれません。 とは言っても家でも食パンを食べることもあるのですが、そういえば耳の話はしたことがなかったように思います。
子どもが知らない言葉について親はどうしたらいい?
では、子どもが知らない言葉があると気付いたら親はどうしたらいいのでしょうか。それは次の3つではないかと思います。
1.子どもが知らない言葉は親が意識して使う。
2.色々な言葉を聞かせるために色々な人の日本語を聞かせる。
3.季節ものの言葉は、その季節が関係なくてもたまに話題に出すようにする。
1.と3.のように親が意識して使うのは、海外に住んで日本語を聞く機会が親だけ... という場合は、なかなか難しいと思うし限界もあるのではないかと思います。そのため、理想としては、2.のように色々な人の色々な日本語を聞かせるのがいいと思います。そんな時に助かるのが、やっぱりYoutubeなどに代表される動画サイトではないかと思います。
海外... と言っても色々な国があり全ての国で日本語の動画を自由に見られるとは限りませんが、もし「それでも子どもに日本の動画を見せたい!」という場合は、以下の参考記事をご覧ください。
・海外在住でも日本語の動画を自由に見たい! ↓↓
まとめ
今回は、一時帰国の間に上の子が私に質問してきた内容について「言葉」にしぼってお話をしました。韓国での子どもの日常生活、家庭内で私が使う日本語の語彙や表現、季節ものの言葉など、今後は気をつけたり忘れないようにする努力が必要だなと思いました。
今年の夏が去る前に、空を見上げて子供と入道雲をさがしに散歩にでも出かけようかと思います。 また、韓国にも食パンがあることはあるので、「パンの耳」のために、時々食べるのもいいかなぁと思ったり。
・一時帰国中の上の子の文化的な気づきや疑問 ↓↓