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一時帰国

どうしてこうなった? 下の子が一帰国中にした日本語の間違い

 

こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルにしようと毎日奮闘しています。

 

このブログでは一時帰国に関することをいろいろと書いていて、それは言語に関することだったり文化に関することだったりします。一時帰国すると韓国にいるときは見えなかったことが見えることも多いからです。

 

4歳児の下の子は赤ちゃんのころは一時帰国しても特に言語的、文化的に見えることもなかったのですがだんだんと見えてきました。

 

以前は、一時帰国の際に見られた下の子について文化的な面に焦点を当ててお話をしました(詳しくは「合わせて読みたい」からご覧ください。)

 

・一時帰国で気づいた下の子の文化的なことについて ↓↓

 

今回は、下の子について一時帰国中に気がついた言語的なことに焦点をあてて、「どんな間違いをするのか」や「どうしてなのか」、そして間違いについて「どうしたらいいのかな?」ということについてお話ししたいと思います。

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どうしてこうなった? 下の子が一帰国中にした日本語の間違い

それでは、実際にどんな間違いをするのか見ていきましょう。

 

  1. ひとりじゃ、やられないじゃん。
  2. くつが、箱にはいれられない。
  3. いっぱいの人がいるよ。
  4. タバコすいやらない。
  5. おなかすいたい。
  6. いやくなる。

 

子どもが間違えたその時にメモをするようにしているのですが、今回の一時帰国中に気になった間違いはこのように6つありました。

 

実際に下の子が日本語を間違えた時は文脈や雰囲気などから、何がいいたいのかすぐにわかりました。しかし、この6つをパッと見てみると、意味がわかるものとわかりそうですぐにはわからないものがあると思います。

 

それでは、実際は何が言いたかったのか、そしてどうしてこうなったのかを考えてみたいと思います。

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それぞれの間違いはどうして起こるの?

それぞれの言葉を言った時の状況と理由をひとつひとつ見ていきます。

 

★1.ひとりじゃ、やられないじゃん。 

まず、言いたかったのは、

 

「ひとりじゃ、できないじゃん。」

 

です。確か何かをしようとしている時に自分でうまくできない時にイライラして手伝って欲しくて言った言葉です。

 

「できない」という時は、

 

「読めない」

「書けない」

 

のように、「〜ない」をつけることもありますが

 

「食べられない」

「寝られない」

 

のように「〜られない」をつけることもあります。下の子は、「やる」という言葉になぜか「〜られない」をつけたみたいです。




★2.くつが、 箱にはいれられない。 

これは、さっきの1.と同じような種類の間違いです。正しくは、

 

「くつが、箱にはいらない。」

 

ですが、「~られない」を付けてしまったパターンです。

 

 

★3.いっぱいの人がいるよ。 

これは、完全に間違いや不自然とは言えないかもしれません。子供どもは、

 

「人がいっぱいいるよ。」

 

と言いたかったようです。人がお店にたくさんいるのを見たときに子供が言った言葉なのですが、これを聞いた瞬間私は、

 

「韓国語の直訳っぽいかも?」

 

と思いました。




★4.タバコすいやらない。 

幼稚園で一度、タバコは体によくないという内容の授業があったようです。その後、家に帰ってきてから、幼稚園で習ったことを私に教えてくれたのですが、

 

「タバコは、体に悪いんだって。○○(←子どもの名前)、タバコ吸わない。」

 

と、言いたかったようです。

 

「吸わない」という代わりに、

 

「すいやらない」

 

という言葉が子どもの口から出てきました。

 

「どうしてこうなったんだろう?」

 

と考えてみると、「しない」ということは「やらない」と言うこともできますが、例えば

 

「宿題をやらない」

「ちゃんとやらない」

 

などのように、「名詞 + (を)やらない」や、「副詞+やらない」のような使い方をします。

 

「タバコをすう」の「すう」の部分は、「宿題をやらない」の「宿題」のように「○○をやらない」という風に使えないので、「すいやらない」は、変な日本語として聞こえます。

 

きっと、「○○(を)やらない」という言葉をたくさん聞いて、それで同じような使い方をしてしまったのだと思います。

 

 

★5.おなかすいたい。 

最初に聞いたときは、「えっ?!」という感じで理解するのに数秒かかりました。

 

「おなか空いたから、なんか食べたい。」

 

と言いたかったのに、なぜかかなり省略されてしまった文になってしまいました。こんな日本語は初めて聞いたので、私は珍しく思ったのとともにかなりおもしろかったです。

 

 

★6.いやくなる  

確かこれは、あまり好きではない食べ物を食べていた時に言っていたと思います。その食べ物とは、豆だったのですが、

 

 

「あまりたくさん食べたら、嫌になる。」

 

と言うべきところを、

 

「いやくなる」

 

と言ってしまったようです。普通は、「静かになる」「元気になる」のような、形容動詞に「~になる」がついて、「高くなる」「短くなる」のような形容詞が「~くなる」という変化をします。多分、たくさん「~になる」という言葉を聞いて、きっと「いや」という言葉にもつっくつけてしまったんだろうと思います。



間違いについてどうしてあげたらいい?

「どうして間違えたのかな?」と考えた時に、文法的な間違いがいろいろ見えたのですが、日本語を勉強してる外国人や日本人でも小学校高学年や中学生なら「形容詞」や「副詞」という言葉を出して説明してもある程度は理解できると思います。

 

しかし、下の子は幼稚園児でそんな言葉は知らないし、もし出してしまったら

 

「形容詞とはなんぞや・・・?」

 

から始めないといけませんし、きっとそれをすると幼稚園児はうまく理解できなくてどんどんドツボにはまっていくと思います。

 

なので、ここはさらっと……

 

まめちゃん
その日本語、なんだかおかしいね。〇〇じゃなくて、△△って言うんだよ~。

 

と正しい日本語だけを教えて何回か一緒に言ってみるといいと思います。何度訂正しても同じ間違いを何回かする時は、間違えたまま覚えてしまわないように根気強く直していく必要があると思います。そして、直した日本語を覚えてちゃんと言えてることに気がついたらかならずほめてあげるといいと思います。

 

しかし文法的な間違いというのは、大人にとっては間違いであっても子どもにとってはその時点でできるもっとも正しい形であることもあるのです。そのため、過剰に訂正をしたり子どもが嫌がったりする場合は、正しい日本語をさらっと聞かせて様子を見るという方法もあります。



まとめ

今回は、一時帰国中に下の子が使っていた日本語の間違いでメモしてあったものをいくつか紹介して、「どうしてこんな間違いをしたんだろう?!」と「その間違いに対してどうしてあげたらいいんだろう?!」ということについて書きました。子どもによって間違い方も覚える早さも違うので、子どもの様子を見ながらやっていけたらと思います。




    • この記事を書いた人

    まめちゃん

    韓国で2人の子供達をバイリンガルに育てています。大学院生の頃は第二言語習得を研究していました。日本語教師の経験が約20年。子供達のバイリンガル育児や国際結婚、バイリンガル育児について第二言語習得や日本語教師的な視点からブログを書いています。 時々韓国の義実家に関する泣き笑いネタもあります^^;

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