こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルにしようと毎日奮闘しています。
突然ですが、「スポーツは好きですが」と聞かれたら、答えは「はい」の人と「いいえ」の人に分かれると思います。私はスポーツは嫌いではないのですが、自分から進んでする方でもありません。
そして「スポーツニュースはよく見ますか?」と、もし聞かれたら答えは「いいえ」です。テレビでスポーツニュースが流れててもチャンネルを変えることはしませんが、わざわざネットでスポーツニュースをチェックしたりはしません。しかし、それでもテレビのニュースなどで有名な選手の名前や顔ぐらいは知ってました。
韓国に住み始めて最初の頃は韓国語が伸びるかな?と思ってテレビをよく見ていました。当時の私は一人暮らしだったので韓国語を聞くには手っ取り早い方法だと思ったからです。
そこでテレビを見ながらすぐに気がついたのは、スポーツニュースの時に私が知ってる選手が誰もいなく全部韓国人選手の話だったということです。
自分の国の選手について主に伝えるのは、今考えたら当たり前なのですが当時は、
と思ってしまいました。しかし、やっぱりインターネットで日本語のサイトを見るとスポーツニュースにはちゃんと日本人選手の話が載っていました。
今回は、このような私の昔の経験とともに私が以前出会った中国人留学生の話も交えて、
ということについて考えてみたいと思います。
「使う言語によって世界は変わる」は大げさ?!
まず、韓国のスポーツニュースにはどうして韓国人選手の話ばかりなのかを考えてみます。もちろん、韓国のチームに所属している外国人の話もでているようです。しかし、やはりメインは韓国人選手です。
そして、日本を出るまでは気がつきませんでしたが日本のスポーツニュースにもきっと同じことが言えて日本のスポーツニュースは日本人選手や日本のチームで活躍する外国人、外国のチームで活躍する日本人選手のことがメインなのだと思います。
主に自分の国の選手について国内、国外に関係なく活躍していることをスポーニュースで報道するのは、ある意味自然なことなのだと思います。スポーツニュースには興味のなかった私は、日本を出てから改めて気がつきました。
日本で出会った中国人留学生Sさんの悩み
ところで、以前日本で出会った人の話をしたいと思います。その人は中国人で日本に留学中だったSさんという人です。Sさんは、日本語が堪能でインターネットでは日本のサイトと中国のサイトの両方を見ていました。
しかし、ある日ある悩みを打ち明けてくれました。それは、
というものでした。Sさんが言う「書き方」とは、お互いに自分の立場から書いてるので、どっちが正しいかわからなくなることがあるというものです。また、お互いの国についてよくない書き方をしているサイトを見てしまった時は、日本のことも中国のことも好きなので悲しくなるとも言っていました。
つまり、Sさんは中国語と日本語ができるので、翻訳されたものではなく原語で書かれたものを読むことができました。そして、書いてあることを読んでみて違いがあることに気がついてそれが悩みに繋がったのです。
Sさんの悩みは言語から来るもの?!
Sさんのように、言語が2つできることは情報を集めたい時には情報網が広がると思います。そして2つの国の情報と共に、2つの国での考え方も知ることができるのだと思います。
ちなみにSさんは子どものころからバイリンガルに育てられたわけではなく、中国語だけのモノリンガルで育ち、高校生ぐらいから自分で日本語に興味を持ち始めて自分で日本語の勉強を始めた人です。
Sさんの悩みから思うのは、両方の国の考え方がわかることはSさんにとっては悩みでした。しかし、見方を変えたら両方の国の意見を読んだり聞いたりして、悩むこともできるし自分の意見はどうなのかと考えてみることもできるということではないかと思います。
使う言語で見える世界は変わる!
最初にお話しした私のスポーツニュースの話と、中国人留学生のSさんの話を合わせて考えると、言語が2つわかると両方の言語で情報を集めたりコミュニケーションができたりします。もちろん、中には外国語のサイトが翻訳されている場合もありますが、全てではありません。
そのため、日本語だけで情報を集めようと思うとおのずと日本語で書かれたサイトを主に見ることになり、知らず知らずのうちに情報と共に考え方が日本に寄ってしまうのではないかと思います。
ちょっと話がそれますが、以前私は旅行前に観光地のおいしいお店について調べたことがあります。その時は、日本語のサイトと韓国語のサイトを比べたのですが、日本人が薦めるお店と韓国人が薦めるお店に違いがあったのは、おもしろいと思いました。
これらのことから思うのは、
ということです。そのため、1つの言語を通して見える世界、例えば日本語を通して見える世界はきっと日本を通して見る世界なのかもしれません。
バイリンガル育児をしている親と言語の世界
私がスポーツニュースを見て思ったこと、中国人留学生のSさんの悩み、そして私が日本語と韓国語で調べた観光地のおいしいお店について総合して考えてみると、いつかうちの子たちもSさんのように文化や言語、考え方のはざまで悩むことがあるかもしれません。
しかし、もしそうなったら次の2つはかならず子供たちに伝えたいです。
- 「両方の意見が原語でわかるのはすごくラッキーなことだよ。」
- 「どちらかに偏よらず自分はどう思うかを考えて自分の意見をもつことが大切だよ。」
モノリンガルに比べてバイリンガルが言語が2つだとすると、情報網も情報量も悩みも2倍だということかもしれません。
まとめ
今回は、私自身の経験とSさんの悩みから、言語によって見える世界は変わるのではないかということについて書いてみました。韓国で現在育っているうちの子たちを見ていると、昼間は韓国語で生活しているので、韓国を通して世界を見ているのだと思います。
その視野を広げる手段がきっと日本語もわかるという日韓バイリンガルになることであり、日本語も駆使できるようになったら、子供たちの世界も日本を通した世界がプラスされて少しずつ広がっていくのではないかと思います。