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子どもが言外の意味を汲み取れない!海外在住ママ/パパにできるコトって何?!

 

こんにちは! 韓国でバイリンガル子育て実践中の、まめちゃん( @mame_chang )です。 日韓夫婦で韓国在住の我が家。子どもたちは昼間は家の外で現地校で韓国語で生活し、家にいる時や外にいても家族といる時は日本語を使っています。そんな我が家ですが、日常生活の中で、ママ(←私)が話しかける言葉について下の子(幼稚園児)が大まじめに返してくる言葉に、ぷっと笑ってしまうことがあります。

 

それは、子どもならではの発想だったり、ただの勘違いであったり、日本語の間違いであったりといろいろとあります。受け狙いの発言ではなく、大まじめに言うからなおさらおもしろいのだと思います。

 

今回は、そんな下の子(幼稚園児)の発言の中でも、そのままにしておくと将来的によくなさそうなものに焦点を当て、海外に住むバイリンガル(マルチリンガル)児に親はどんなことをしてあげられるのかを考えてみたいと思います。

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子どもが言外の意味を汲み取れない!海外在住ママ/パパにできるコトって何?!

では、突然ですが次の場面を頭の中で想像してみてください。

 

<場面>

(※AさんとBさんは職場の同僚です。)

Aさんの家にBさんが遊びにきました。今日は夏の暑い日です。Bさんは約束の時間に遅れてはいけないと思い、走ってAさんの家に来ましたが少し遅れてしまいました。そしてAさんの家に入り、リビングで手土産を渡しながらこんなことを言いました。

 

B:今日は約束の時間に遅れてしまい、すみません。これ、よかったらどうぞ。いやぁ、今日は本当に暑いですね~(と言いながら汗を拭く)。

 

 

この後、Aさんが一般的な日本人ならなんと言うでしょうか。

 

  1. 「そうですね。今日は暑いですね。」
  2. 「そうですね。今日は暑いですね。エアコンつけましょうか。」
  3. 「そうですね。今日は暑いですね。冷たいお水でもいかがですか。」

 

言葉って言葉通り受け止めるものか? 場合によってはそうなのですが、そうでないこともあります。言外の意味が隠されていることもあり、聞いている人は場面や相手の様子から察することが求められることがあります。

もし、Aさんが日本で生まれ育った一般的な日本人なら、きっと1.~3.の中で、2.または3.と言うと思います。Bさんは「今日は暑い」としか言ってないし「エアコンをつけてほしい」とも「冷たい水が欲しい」とも言ってません。しかし、日本語では1.のように答えると、Bさんは本来ならAさんが読み取ってくれそうな2.や3.に当たる言葉をその次にわざわざ言うことになります。

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子どもが言外の意味が汲み取れないって具体的に?

では、具体的にうちの下の子(幼稚園児)は、どんな発言をするのでしょうか。ちょっと例を2つ挙げてみます。

 

1.食事中にウロウロと歩き回っている時 

ママ:こら~!ごはんの時にウロウロしてる子は誰?!

下の子:○○自分の名前を言う)

 

もちろん、食事中にウロウロしている子は誰かなんてママにはわかっています。名前が聞きたいのじゃなくて、早く席に戻りなさいという意味なのです。

 

2.おもちゃの電話で話している時(お互いに同じ部屋にいる) 

ママ:もしもし~。ママだけど、パパいますか?

下の子:うん、いるよ。

 

これは、いるかいないかを知りたいのと同時に電話をかわってほしいということです。もちろん、大人でもこの後に「じゃ、ちょっと代わって。」とひと言つける場合もありますが...。

 

うちの下の子は、1.のパターンが結構多く、他にも服を着替える時に遊んでしまい、「服をさっさと着替えない人は誰?何やってるのかなぁ~?」という問いにも「○○~」と自分の名前を言って返事してくることもあります。



海外在住のママ/パパは何もしなくてもいい?

言外の意味まで汲み取るというのは、言語がまだ発達段階にある幼稚園児にはまだまだ難しく、言われた言葉を言葉通りに受け止めて返答するものだと思います。日本に住んでたらきっと、

 

大丈夫、大きくなったらそのうちわかるようになるって~!

 

と周りの先輩ママや先輩パパに言われそうです。確かに、日本で社会生活を営んでいくうちに周りから指摘されたり失敗したりしながら大人になる頃には、言外の意味までちゃんと汲み取ることができるようになると思います。

 

しかし、海外に住んでいて日本語との接触がかなり限られている場合はどうでしょうか。海外と言ってもいろいろな国と言語があるので、日本語のように言外の意味を察しながらコミュニケーションをしていく言語もあれば、直球ストレートではっきり言わないと通じない言語と文化でコミュニケーションする場合もあると思います。

 

そうすると、現地の言語がそういう意味で離れていればいるほど日本語でコミュニケーションする時に意識して教える必要があるように思います。



海外に住む子どもたちに親ができるコトって?

海外に住む日本語がネイティブの親が今回の話についてできることは、次のステップではないかと思います。

 

ステップ

  1. 子どもの様子を観察。
  2. 子どもが言葉を言葉通りの意味に受け止めて返答しているようなら日本語ではどうなのかを言葉で教えていく。

 

まずは、1.のように観察です。日本人ママ/日本人パパが言うことに対してちゃんと言外の意味を汲み取って答えられているかを見ます。そして、「ちょっと教えた方がいいかなぁ~。」と思ったら、2.のように言葉で教えていくのがよさそうです。

 

例えばさっきの会話だと、ひと言付け加えることを繰り返すことで少しずつ定着がはかれるのではないかと思います。

 

ママ:こら~!ごはんの時にウロウロしてる子は誰?!

下の子:○○自分の名前を言う)

ママ:名前が知りたいんじゃなくて、ウロウロしないでさっさと席に戻ってきてっていう意味だよ。

 

または子どもに、

 

「ママは実は名前なんか聞いてないんだよ。本当は何が言いたいんだと思う?」

 

と聞いてみてもいいと思います。



まとめ

今回は下の子(幼稚園児)が、私が何か言った時に言葉通りの意味で理解して返答してくることについてお話ししました。そして、実際の例をいくつか挙げて、言外の意味は何であるかや、海外に住んでいる場合はそれを子どもに身につけてもらうために親には何ができるかを簡単なステップで書いてみました。

 

まずは子どもを観察して、あまりにも言葉を言葉通りに受け止めて答えているようなら、ひと言付け加えたり、子どもに質問してみたりするなど方法はいくつかあると思います。いくつか試してみて親子でストレスにならない方法にたどり着けるといいですね!




    • この記事を書いた人

    まめちゃん

    韓国で2人の子供達をバイリンガルに育てています。大学院生の頃は第二言語習得を研究していました。日本語教師の経験が約20年。子供達のバイリンガル育児や国際結婚、バイリンガル育児について第二言語習得や日本語教師的な視点からブログを書いています。 時々韓国の義実家に関する泣き笑いネタもあります^^;

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