こんにちは〜! 韓国でバイリンガル子育てをしているまめちゃん(@mame_chang)です。生まれ育った環境ってその人の価値観や人格を作り上げるものだと思ったことはあるでしょうか。また、言語もきっとそんなうちのひとつで、方言がもしかしたらその代表かもしれないと思います。
ところで、海外で生まれ育っていても子どもには日本語を覚えて欲しい、と思ってバイリンガル育児を始めてみても、いつも近くにいる日本語のネイティブがママのみだったり、子どもが女の子だけ、男の子だけだと家庭内で使う言語って限られてくるんじゃないかと思います。
今回は、そんなことをふと感じた日常のひとコマからのお話です。
バイリンガル児が家庭内で覚える言葉は兄弟姉妹の構成で変わる!?
以前、このブログでは「海外で育つ男の子の日本語は女っぽい?!(日本人ママ達の話から)」というタイトルで男言葉と女言葉について触れました。ここでは、日本語を学習していた、あるスペイン人の話とともに海外でバイリガルに育てられる子供たちの言葉について、男言葉と女言葉という点から考えたことや周りに聞いてみたことをお話ししました。
・海外で育つ男の子の日本語は女っぽい? ↓↓
今回は、この以前の記事とも多少関連がありますが、海外で育つバイリンガル児の兄弟関係に目を向けて、兄弟関係と子どもたちの語彙の関係について我が家でのひとコマも紹介しながらお話ししたいと思います。
家庭内のある日のひとコマ
我が家には、小学校高学年と幼稚園児の子どもが2人いますが、2人とも娘です。そのため、遊びや服、見たがるテレビ番組などは、ほとんどが女の子向けのものです。例えば、我が家で使う女の子ならではの言葉とは、例えば次のようなものです。
- おままごと、お化粧ごっこ
- スカート、レギンス、キュロット
- 三つ編み、髪をしばる/おろす、ピン、カチューシャ
- 人形(ぬいぐるみ、バービー人形など)
- 指輪、ネックレス、ピアス/イヤリング
ある日の朝、下の子を幼稚園に送り出すために準備でバタバタしていた時のことです。子どもが、その日は髪を三つ編みにして欲しかったらしいのですが、「三つ編み」という言葉が出てこず、なんとか自分の言葉で私に伝えようとしているという場面がありました。
この言葉だけでは一体何が言いたいのかわかりませんが、その時は子どもはジャスチャー付きだったので、すぐに言いたいことがわかりました。つまり、
と言いたかったのです。そこで、ふと私は、
と思いました。しかし、同時に、
と思いました。
兄弟姉妹の構成によって家庭内で使う言葉は変わる?!
海外で育つバイリンガル児で兄弟がいる場合、次のようなパターンに分かれると思います。
- 女の子しかいない
- 男の子しかいない
- 女の子も男の子もいる
子どもが2人であっても3人でもあっても、全員娘であれば1.のパターンで、男の子2人であっても3人、4人であっても2.のパターン、兄弟が複数いて姉、兄、弟、妹と男女が混じっているパターンが3.です。
日本で生まれ育つ場合は、たとえ1.や2.のパターンであってもそこは日本なので、日本の一般的な幼稚園や小学校に行けば日本語を話す男の子も女の子もいます。そのため、それほど子どもの性別の差は目立たないと思います。
しかし、海外にいて日本語を聞いたり使ったりする機会や相手が限定されていると、使う言葉がかなり限られてきます。そして、我が家のように女の子兄弟しかいない場合は、自然と女の子が使う言葉ばかり使ってしまうもののように思います。
ためしに、我が家と同じような日韓夫婦で男の子のお子さんが2人の日本人ママに、我が家によく出てくるような言葉が家庭内で出てくるか聞いてみると、
・おままごと、お化粧ごっこ
→やらないしこんな言葉はでてこない。チャンバラや、サッカーとか外で遊ぶのが好き。
・スカート、レギンス、キュロット、
→もちろん履かないし言葉も使わない。ズボン、ジャージ、Tシャツとか。
・三つ編み、髪をしばる/おろす、ピン、カチューシャなど
→そもそも髪が短い。三つ編みは聞いたらわかるかも?
・人形(ぬいぐるみ、バービー人形など)
→ぬいぐるみはクッション代わりかも、バービー人形はうちにはないから知らないと思う。
・指輪、ネックレス、ピアス/イヤリング
→ママがしているので、単語ぐらいは知ってるかも。でも子供たちは持ってない。
ふむふむ、さすが男の子という感じの回答でした。しかし、指輪、ネックレス、ピアスは男の子でも大きくなったらファッションでする人もいるので、小さいうちは単語ぐらいは知っているかも、ということかもしれません
(ちなみに、うちの子供がもっている指輪やネックレス、イヤリングは、全てプラスチックのおもちゃです)。
うちの子どもたちと知り合いの日韓夫婦の家庭のたった2つの例だけですが、ここから考えると子どもたちの遊びや持っているものなどが違うと、家の中で使う言葉も自然と変わってくるのではないかと思います。
家庭内で使う言葉が一方に偏るとどうなる?
では、子どもたちが女の子のみ、または男の子のみで家の中で使う言葉が偏ってしまうとどうなるのでしょうか? 日本で生まれ育っていたら、たとえ家の中の言葉が偏っていたとしても家の外でカバーできます。それが難しい海外という環境であれば、
「女兄弟のみ場合は、男の子がよく使う言葉はよくわからない。または聞いたらわかる程度」
となり、そして男兄弟のみの場合はその逆といったところでしょうか・・・。
うちの子たちに、男の子がいる家庭で出てきそうな言葉を知っているか、いくつか聞いてみました。その結果、「チャンバラ」「わんぱく」「キャッチボール」などといった言葉は、やはり馴染みがないようで、ピンとこないといった感じでした。
...とすると、子どもが複数いて男の子も女の子もいるなら語彙にバラエティが増えそうです。
兄弟姉妹に女の子/男の子しかいないなら・・・?
では、海外に住むバイリンガル児を育てる上で、もし子供たちが女の子/男の子のみなら、どうしたらいいのでしょうか。
やはり、ここは日本語がネイティブである親の出番だと思います。まずは、
「聞いたらわかる」
を目指して、子どもが知らなさそうな言葉を意識的に使っていくのがいいと思います。例えば、娘しかいない我が家なら、テレビを見ながら
と使ってみたり、
と聞いてみたりです。逆に男の子しかいない家庭であれば、「わんぱく」の代わりに「おてんば」という言葉を使ってみてもいいと思います。
まとめ
今回は、海外で生まれ育つバイリンガル児の兄弟関係と言葉に注目してみました。そして、男兄弟しかいない場合や女兄弟しかいないばあいに家庭の中で使われる言葉が限定されることと、それについて親ができることを少しだけお話ししました。
日本語を使うことが限られていると、語彙や表現まで限られてしまうと思います。そんな子どもたちの語彙や表現を意識して増やすことができるのは、やはり日本語がネイティブの親の観察と努力ではないかと思います。
海外でのバイリンガル子育ては、やはり日々努力、ですね。