こんにちは! 韓国で二人の子どもたちを日韓バイリンガルにしようと日々実践中のまめちゃん(@mame_chang)です。生まれ育った環境を出るまではわからないのですが、進学や就職、結婚などで自分が生まれた環境から出て生活してみると、自分が「普通」とか「当たり前」と思ってきたことがいかに「普通」や「当たり前」ではないことを痛感します。
それは日本国内にいても海外にいても同じだなと思います。韓国にお嫁に来て気がつけば約15年。今回は私が前から思っていた毎日の何気ない「普通」や「当たり前」がそうではないと気がついたひとコマのお話です。
料理は得意な方ではないけれど
主婦になって長いのですが、掃除に洗濯に料理をテキトーに回してきたせいか、私は料理はあまり得意な方ではありません。もちろん、家族には何とか食べてもらってますが、
「友人たちを招待してホームパーティ!」
なんてやったことは数えるほどです(汗)。決して料理は得意ではないのですが、とりあえず鍋やフライパン、まな板や包丁などの調理器具は家にあります。
韓国に最初に住んだ時の違和感
韓国に住んだことがなくても、韓国や韓国語の勉強は本やインターネットで手軽にできます。私も渡韓前に本やインターネットで色々と勉強したし旅行にも何度も行きました。
しかし、
「旅行と住むのは違う」
と、たびたび言われるように実際に住んでみると、旅行では見えなかったことがたくさんありました。私は、結婚前の今は懐かし独身時代(笑)に、3〜4ヶ月、知り合いの知り合いのお宅にホームステイさせてもらったことがあります。今思えば3〜4ヶ月という長い期間をよく受け入れてくれたものだと感謝、感謝です。
ホームステイのお宅には若めのご夫婦と保育園児のお子さんがいました。ホームステイをさせてもらっている間は、一緒に料理も時々しました。そこで気づいたのが、
「ホームステイのお母さんがフライパンを毎回洗わない。」
ということです。もちろん、タレなどかついて汚れがひどい時は洗うのですが、ちょっと目玉焼きを焼いたりやウインナーを焼いたりとかなら、洗わずにそのままフタやステンレスでできたアミのようなものでフタをしてそのままなのです。
<フライパンとアミの蓋みたいなもの>
その時は、それはホームステイのお母さんはそういう人なんだろうと思ったのと私自身が主婦ではなかったのであまり気になりませんでした。そのため、ホームステイのお母さんに特に聞くこともなくそのままにしてました。
結婚して韓国に住んでみて
その数年後、結婚してしばらくしてから韓国に住むことになりました。韓国に住むとシデグ(義実家)に行くことやシオモニ(義母)が私の家に来ることも急に増えました。また、シオモニが私が忙しい時に孫たちの面倒を見に家に来る機会が、日本に住んでた時より多くなりました。
そしてまた気づいたのは、
ということでした。そこで数年前のホームステイのお母さんの記憶がよみがえりました。そこで思ったのは、
ということです。実際、私の使い方ではすぐにくっつきやすくなりフライパンを買い替えるサイクルが早くなったような気もしました。フライパンの寿命って一体どのくらいなんだろう......? 日本と韓国で違うのかな?? もしかして洗い方が違うのか?! などなど色々考えました。
しかし、買い替えるサイクルが早くなったとしても私が比較できるのは自分が独身で一人暮らしだった時のこと・・・。
一人暮らしの料理と家族ができてからの料理は回数も量も違います。単純に比べられないな〜と思いながら、同じく韓国にお嫁に来た日本人の友人に話をすると、
と言うのです。
- ホームステイのお母さん
- 義母のやり方
- 日本人の友人の話
と、私には例が3つしかないのですがどうやら
「汚れがひどくなかったら洗わないし、その方がフライパンが長持ちする。」
ということのようです。なので、私が毎回毎回フライパンを洗ってると買い替えのサイクルが早くなったのだと思います。
<フライパン(画像はあえて白黒)>
洗う?洗わない?
...とは言え、長年やってきたフライパンは使うたびに毎回洗うという自分の習慣について、私はどうしようかと考えてみました。選択肢はたぶん次の2つです。
- 「郷に入れば郷に従え」で、私もフライパンは汚れがひどくなければ毎回洗わない。
- 長い間やってきた習慣を変えるのはやっぱり多少抵抗があるのでフライパンは買い替えるサイクルが早くなっても毎回洗う。
どうしようなかなと考えましたが、やっぱり2.かな〜と思いました。フライパンは特に高くていいものを買わないで普通にスーパーなどで買えるものを使い、毎回洗うのがやっぱり自分には合ってるし、気分的にもいいなと思いました。
シオモニとぶつからない?!
自分のやり方は、「毎回洗う」だとしても、孫に会いに、または私が忙しい時に孫たち(そして息子)の面倒を見に時々我が家に来るシオモニ。シオモニがうちに来るとキッチンの構造や持っている調理器具などが違っても原則的にやり方は同じです。
そのため、汚れのひどくないフライパンはフタをしてガスレンジの上に放置されていることも多いです(もちろんシオモニ的には放置ではなく洗う必要がないのでそこに置いておくというだけど話ですが)。
そこで、
と言おうかとも思いました。そして何度か私のやり方を通そうともしてみました。しかし、結果は玉砕……。一度や二度とはこちらのやり方に合わせてくれますが次にうちに来る時はまた我が家のキッチンがシオモニ仕様となり義実家と化していました。
旦那サマも
とのこと。
そのため、毎回言うのもだんだん面倒になり、しかも私が忙しい時に手伝いに来てくれることを考えると、いちいちシオモニとぶつかったり私のやり方を押し通すのはあまり得策ではないし、そんなところでエネルギーを消費するのももったいないと感じました。
そのため、
- シオモニが来てる時はキッチンはシオモニ仕様になっても気にしない〜。
- シオモニが来てる時でも私が台所仕事をしてる時は私のやり方でフライパンは洗う。
ということにしました。そして、シオモニ仕様になった台所はシオモニが帰った後に自分が使いやすいように片付け直しフライパンを洗うことにしました。一見めんどうなのですが、もともと私は料理は得意な方ではないし一日中キッチンにいるタイプでもないし、ひと昔に言われてた
「台所は女の城」
なんて言葉は、全くその通りだとは思わないタイプだからです。
「私が忙しくてシオモニを呼んだ時はキッチンがシオモニ仕様になってても気にしない! シオモニが帰った後。自分が使いやすいように片付け直せばいい。」
と考え方を変えると、気分的にも軽くなりました。このように、「気にしない」や「こだわらない」が、シオモニに対するストレス軽減に繋がってるように思います。
まとめ
日本で生まれ育ち自分の母のやり方が、いつしか自分のやり方になってることを痛感した私。それは自分が生まれ育った家を離れ一人暮らしをしてても気づかなったのですが、ホームステイや結婚でそれまで家族ではなかった人たちと一緒に住むようになってから自分のやり方の他にもやり方が色々とあることに気づきました。 フライパンはその一例なのですが、
「フライパンを毎回洗わない」
ということについては、なぜそうするのか理解するのにしばらくかかりました。しかし、やり方が違うのには必ずどこかに理由があるものだと思います。 例えば今回のフライパンについて言えば
「フライパンは毎回洗わない方が長持ちする」
という風にです。国や文化が異なると、つい自分が生まれ育った文化や習慣を物差しにしてその国やその国の習慣を見てしまいます。それは大人になればなるほど、そういうものなのかも知れません。 大人になってからそれまでの習慣を変えるのは大変ですが、シオモニ(義母)とミョヌリ(嫁)の関係を考えるとお互いにストレスにならない方法が探せたらそれが一番だと思います。
私がこのような考え方にたどり着くまで、韓国に住み始めてから数年かかりました。それまではシオモニとぶつかって摩擦を起こしたり関係がギスギスしたりもしました。
今のところ平和なので、今後も平和な状態が続くことを祈りつつ......。