こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。韓国で2人の子どもたちを日韓バイリンガルにしようと毎日奮闘中です。
さて、私は日本で生まれ日本語だけを使って育てられました。その後、中学生になってから学校で英語を勉強するようになり、その後自分の興味で韓国語を学び始め、韓国語もできるようになりました。 そのため、生まれながら3つの言語がわかるわけではありませんし親にバイリンガルに育てられた訳でもありません。
その私が現在では、日本語、韓国語、英語と3つの言語がわかるようになりました(但し、英語はもう随分錆びついているのでわかると言ってもいいのかわかりませんが...)。また、私だけではなく韓国在住の知り合いには韓国語が達者な外国人ママ(パパ)がたくさんいます。
そのような親に育てられた子供というのは、やっぱりバイリンガルになるのでしょうか。または、そうではないのでしょうか。実は必ずしもそうとは限らず、親がどれだけたくさんの言語がわかっても子供も同じようになるとは限りません。
いつも、このブログでは子どもをいかにバイリンガル(またはトリリンガルやマルチリンガル)にするかという話を書いていますが、今回は親がバイリンガルでも子どもはバイリンガルにならない理由を8つご紹介したいと思います。
親がバイリンガルでも子どもがバイリンガルにならない8つの理由
まず、バイリンガルと言っても色々なバイリンガルがあるのですが、先ほど書いた私自身の例は母語が確立した後に勉強して覚えた外国語なので、いわゆる後付けバイリンガルとなります。国際結婚の家庭や海外移住、親の方針、多文化多言語社会で育つ子どもたちなど色々ですが、今日は片方の言語がもう片方よい得意、または両方同じぐらいできる人を想定しています。
・バイリンガルの種類について ↓↓
親がバイリンガルってどんな人?
ではまず親がバイリンガルの方とはどんな人達なのでしょうか。これも様々で、例えば次のような人達です。
1.自分自身も子どもの頃から親にバイリンガルに育てられた人。
2.結婚や海外移住を機に自分で勉強してバイリンガルになった人。
3.自分の趣味や留学、仕事などの必要から勉強してバイリンガルになった人。
きっかけや方法は違っても、子どもの親となった時には複数の言語がわかる状態になっている人達です。
親がバイリンガルでもなぜ子どもはバイリンガルにならない?
では、このようなバイリンガル(場合によってはトリリンガル、マルチリンガル)の人達に育てられた子供達もバイリンガルにならないことがあるのは、どうしてでしょうか。 では、いよいよその理由についてみていきます。
★親が原因の場合
・そもそも子どもをバイリンガルに育てようと思っておらず子育ては他の部分に焦点が当てられている。
・子どもをバイリンガルに育てようとは思っているが何をどうしたらいいかわからない。
・子どもをバイリンガルに育てたいと試行錯誤を繰り返してはいるが、なんとなくやってて実はよくわからない。
・子どもが現地語で話しかけて来たら現地語または日本語で返事をする。
★子どもが原因の場合
・日本語を覚える以外のところに興味の対象がある。
・日本語を親が友達の前で話すのを嫌がる。
・日本語を親が話すこと自体を嫌がる。
・日本語を覚える目的や意義が見出せない。
思いついただけ羅列してみました。親が原因の時は、まだまだ他にもあるかと思いますが、バイリンガルに育てたいと思っていてもひと言で言うと
「子どもをバイリンガルに育てるための方法がはっきりとわからない。」
ということだと思います。
そのため、子どもが現地語で話しかけてきたら現地語で返事したり現地語を日本語で言い直しさせないでそのまま日本語で返事をしたりします。すると、子どもは日本語を聞く機会が減り、日本語で話す機会も減り、だんだんと成長するにつれて語彙や表現が足りないことから言いたいことが日本語では言えないようになり現地語に頼り切ってしまうのです。
子どもをバイリンガルにしたければどうしたらいい?
親が子どもの頃バイリンガルに育てられても、ある程度成長してから複数の言語がわかるようになっても、言語が複数わかるということはどういうことなのかを身をもって知っていると思います。そのような親が我が子をバイリンガルに育てようと思っても、残念ながら子どもは自動的にバイリンガルになるわけではありません。
また、今回挙げた理由の中には子ども側の原因は実は親が原因であることもあります。例えば下の2つです。
・日本語を親が友達の前で話すのを嫌がる。
・日本語を親が話すこと自体を嫌がる。
これらの具体的な事例は過去のブログをご覧ください ↓↓ 。
・「子ども側が原因」に関連する過去の記事 ↓↓
このように考えていくと、やはり
「親がバイリンガルであることと、その子どもをバイリンガルに育てること」
は、別のことだと思います。なぜなら、
「我が子とはいえ子供は親とほ別の人格であること」
「子どもには子どものおかれた環境があるので、そこでうまくやっていくには親の母語を受け継ぐことは必ずしも優先順位が高いわけではないこと」
などが挙げられると思います。そのため、親がそれでも子どもをバイリンガルに!と思うなら以下の3つが大切となります。
これが大切!
1.子どもがお腹の中にいる頃から受け継いで欲しい言語で話しかけ始めて生まれてきても習慣化すること。
2.子どもに親の母語を押し付けない。
3.子どもも幼稚園や小学校に通いだすと自分の親の母語が現地語とは違う事を理解するので、環境や子どもの様子を見ながらどの程度親の母語を使うか子どもと話して決める。
頭で理解するのは簡単なのですが、それを実践するのはたやすいことではありません。それは、やはり我が子という別の人格が相手だからなのだと思います。
まとめ
今回は、親がバイリンガルでも子どもはバイリンガルにならないこともあるということについて、親の方と子どもの方なの分けて考え、理由を合わせて8つ挙げました。
子ども側の理由は見方によれば親が原因とも取れるものもあります。 理由はさておき、それでも子どもをバイリンガルに!という場合のポイントは3つです。
ポイント
1.子どもと受け継いで欲しい言語で話すことを習慣化する。
2.子どもに親の母語を押し付けない。
3.どの程度、親の母語を子供と使うかは、子どもの様子を見たり子どもと話して決める。
根気がいりますが、少しずつやっていくといいと思います。