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韓国のあれこれ

韓国の年金ってどうなってるの?韓国人の場合と外国人の場合

 

こんにちは。まめちゃん(@mame_chang)です。子どもたちを韓国で日韓バイリンガルにしようと毎日努力したり、その様子をTwitterでつぶやいたりしています。

 

若い頃は年金や保険という言葉を聞くと、なんだか難しくて頭が拒否したりしていたものです。また、年金にも種類があることや、実際に自分が歳をとって年金が受給できる年齢まで何十年もあるので実感がわかなかったのだと思います。

 

今でも私自身は年金を受給する年齢までは、まだまだあるのですが親がそのような年代であることや自分が子育てを始めてから子供が病気になり、突然かけていた保険からお金が出るか調べたりして学んだことも多いように思います。

 

親の世代が年金をもらう歳が近づき、そして私が韓国に住んでいるということを考えたり、こま切れの話は少しずつ耳にするのですがイマイチわからない部分もあるため、今回は韓国の年金に話を限定してこのブログを書くことにしました。





韓国の年金ってどうなってるの?韓国人の場合と外国人の場合

今回のブログを書くことになったきっかけは韓国の年金について次のような話を聞いたことがあったからです。

 

1.韓国の年金制度のスタートは日本より遅かったので今の高齢者はもらえる人が少ない。

2.住民登録をしている区などから年金をもらえる。

3.外国人も働いてたら給料から引かれる。

 

そして、1.のように年金制度が整っていないし、現在の高齢者世代は老後の貯蓄よりも子育てにお金をつぎ込む傾向があったので成人した子どもたちからお小遣いをもらっている、という話も聞いたことがあります。しかし、これはどれも人に聞いた話なので制度などを自分で調べたわけではありません。

 

それで

 

まめちゃん
一体どうなってるの?!

 

となったわけです。では、義理の親そして韓国に住んでいる自分自身のことも考えて、ここからは「韓国人の場合」と「韓国に住む外国人の場合」に分けて「毎月支給される年金」という形の物について調べたことを書いてみたいと思います。

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韓国人の場合

まず、韓国人の場合です。年金には種類があります。その中で一番よくお世話になるのが国民年金だと思います。国民年金については、韓国の保健福祉部のサイトを見ると以下のように書いてありました。

 

●国民年金の種類●

老齢年金(노령연금)

分割年金(분할연금)

障害者年金1〜3級(장애연금(1∼3급)

遺族年金(유족연금)

保健福祉部のサイト(韓国語)より

 

そして、受給の条件などは次の通りです。

 

★.老齢年金노령연금

国民年金に10年以上加入した後、年金受給開始年齢に到達した時から一生涯毎月受給。

但し、2012年からは年金受給年齢が5年ごとに1歳ずつ引き上げられるので注意が必要。(以下の画像参照)

 

保健福祉部のサイトより

 

★.分割年金분할연금

加入期間中の婚姻期間が5年以上で、老齢年金受給権者の離婚した配偶者が受給年齢(現在62歳)以上であること。

 

 

★.がい者年金3장애연금(1∼3)

加入者または加入歴のある者が病気や怪我で肉体的または精神的な障害を持った時に支給。

支給は18歳以上であること、年金受給年齢以下であること、病院での初診時、加入期間が10年を超えていること。

他にもありますが、要件を満たしていたら100〜60%の年金が受給できるそうです。

 

 

★.遺族年金유족연금

国民年金加入者または加入歴のある者が死亡した時。ただし、年金加入期間が10年以上の年金受給年齢の者。ただし10年未満の者も受給可能だか満額ではない。

このように国民年金だけ見ても種類がいくつかあります。では、その他に私が耳にした

 

「住民登録をしている区からもらえる」

 

というのは、どうなのでしょうか。

 

試しに釜山市のものを調べてみたら、

 

「5歳以上の方が対象で、世帯の所得に応じて「基礎年金(기초연금)」が支払われる、というようなことがかいてありました。

釜山市のサイトより

 

基礎年金…?

 

しかし、これは日本の年金とは考え方から違うような...?気がしました。なぜなら、日本の基礎年金の考え方は、次のようになっています。

 

〘名〙 昭和六一年(一九八六)から実施された年金制度改正により、全国民を対象に適用される国民年金のうち、共通に支給される定額部分。

コトバンク「基礎年金」より

 

わかりやすいように、よく「二階建て」という言葉が使われるようですが、建物に例えると一階部分がみんなが共通してもらえる定額部分です。もちろん、国民年金に加入している(していた)ことが条件です。そして、会社員などの場合は厚生年金があるので、基礎年金に上乗せして受給されるというものです。

 

ところが、韓国の場合は同じように国民年金を管轄する団体にあるものの、過去に納めた年金の額や年数ではなく、1ヶ月の所得の平均額持っている財産により支給金額が決まるとのことです。また、申込は、住民登録をしている土地の市役所や行政福祉センター、国民年金公団でできるそうです。

 

では、次に外国人の場合を見て見ましょう。



外国人の場合

まずは国民年金ですが、韓国に住む外国人で、18歳以上65歳未満の場合国民年金に加入しなければなりません。

 

・会社で働く場合 →事業場加入者となる。

・それ以外 →地域加入者となる。

・免除される場合 →研修生、留学生、外交官など。

 

 

そして、10年間支払えば年金を受け取る資格ができるというものです。しかし、ルールが変わることがあったり、電話や窓口で当たった人によってはできることも「できない」と言うこともあるので、自分が持っているビザや自分が働いているかどうか、そして配偶者が仕事をしているかやどうかも関係があるのでやはり韓国の国民年金公団に問い合わせるのが一番いいと思います。

 

 

また、ソウルにある在大韓民国日本国大使館のサイトにも、以下のように載っています。

 

韓国に居住している18歳以上60歳未満の外国人が国民年金に加入する会社(事業場)で就労する場合は事業場加入者となり、それ以外の外国人は

地域加入者となって国民年金を納めなければなりません。

ただし、研修生、留学生、外交官等法令によって国民年金の義務加入が免除された場合や日本から韓国に赴任した就労者が日本国の加入証明書を

提出した場合は、韓国の国民年金加入が免除されます。

詳しい情報は国民年金公団のホームページ

http://www.nps.or.kr/jsppage/main.jsp

若しくは電話1355か日本語が可能な電話02-2176-8708)にご相談ください。

また、日本国内の年金制度に関する案内は

日本年金機構のホームページ

http://www.nenkin.go.jp/index.html 電話番号+81-3-5344-1100

若しくは、外務省のホームページ

http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/kaigai/nenkin_hoken/index.html にも案内が掲載されています。

在大韓民国日本国大使館のホームページより

 

次に、韓国で日本語を教える日本人もかなりの数がいると思います。教える場所は、学院や高校、大学などです。ざっと調べたところ、学院で教える場合は国民年金加入、大学は私学なら私学年金です。私学年金の場合は、加入期間が10年以上であれば年金の受給を受けることができ、10年未満の場合でも掛け捨てにはならず、一度にまとまったお金を受け取ることができるようです。

 

また、支給には手続きが必要で所属機関を通してや私学年金公団への連絡(申請)が必用です。私学年金はの詳細は、私学年金公団のホームページへ。在職中の人は退職した時にもらえる予想金額も算出してみることができます。



年金のない韓国人はどうしてるの?

ここまで、年金の話をしてきましたが、もし韓国の国民年金をもらえないときはどうするのでしょうか。周りをみていると、、、

 

1.自分の子供にお小遣いをお金もらう。

2.所得が少なければ基礎年金をもらう。

 

私は日本で生まれ育ったせいか、子供が親にお金を渡すのは実家住まいで就職をしている時に食費などの名目、と思っていました。しかし、離れて住んでいて親にお小遣い…というのは、ちょっとピンと来ませんでした。しかし、韓国に来てみると旧正月や旧盆、親の誕生日や両親の日などに親にあげるプレゼントは、ズバリ現金ということがあったり周りにもそのような話を聞くので、韓国ではそういうもののようです。

 

次に、先ほどと話が重複しますが、所得が少なければ基礎年金に申請して毎月いくらかもらうことも出来るようです。



まとめ

今回は、「年金」をテーマにこのブログを書いてみました。個人年金ではなく、歳をとってから国からもらえるものという前提です。韓国では歳を取ったら次のような方法で年金を受け取ることができます。

 

1.国民年金

2.基礎年金(所得制限あり)

 

また、外国人が韓国に移住してきた場合、外交官などではない場合は基本的に国民年金に加入します。または大学勤務だと私学年金となります。そして、歳をとってから毎月、年金を受給しようと思ったら10年以上の加入が必要となります。

 

制度が時々変わる韓国…。このブログを書いている2019年9月の時点では、今日お話したとおりですが将来的に制度が全く変わらないとも限らないので、気になる場合は必ず問い合わせをすることをオススメします。

 




    • この記事を書いた人

    まめちゃん

    韓国で2人の子供達をバイリンガルに育てています。大学院生の頃は第二言語習得を研究していました。日本語教師の経験が約20年。子供達のバイリンガル育児や国際結婚、バイリンガル育児について第二言語習得や日本語教師的な視点からブログを書いています。 時々韓国の義実家に関する泣き笑いネタもあります^^;

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